山口県でことし2件目のクマによる人身被害 周南市夜市地区で集団下校など警戒続く
クマの目撃情報が相次ぐ中、山口県内でことし2件目の人身被害が発生しました。
先週金曜日(4日)の夜、周南市夜市地区でランニング中の男性がクマに襲われ大けが。周辺では、警戒が続いています。
(生活指導)「この一週間登下校は集団で行います。このクマ鈴を必ずつけて学校にきてください。」
周南市の夜市小学校。
クマの事件を受け急遽、集団で下校することとなりました。
ランドセルには大きなクマ鈴。
そして、後ろから先生が一緒に歩きます。
さらに、通学路をパトロールする警察の姿がたびたび見られました。
(児童)「クマに襲われるの怖いのでできるだけ近くにいきたくない。」
山に沿うように家が点在している夜市地区。
この地区では4日、クマが男性を襲う事件が起きました。
現場にはケガをした男性のものでしょうか?数十メートルにわたって血が続いていました。
周南警察署によりますと、先週金曜日の午後10時半ごろ、ランニングしていた40代男性が背後からクマに襲われたということです。
(近所の人は)「午後11時前かね(人が)わーわーわーわーと言っていた」
男性は自宅に戻り家族が119番通報。
男性は頭にけがをし左のふとももも噛まれて重傷ですが、命に別状はないということです。
(近所の人は)「恐ろしいですね」
人身被害をうけ5日、県は周南市徳山地区に「クマ出没警報」を発令し、緊急対策会議を開催。
住民への周知の強化や速やかに捕獲檻を設置することなどが話し合われました。
その日のうちに捕獲檻1基が設置されたということです。
山口県内では9月8日にも岩国市本郷町で70代の男性がクマに襲われ重傷を負っています。
クマによる人身被害が1年間で2件起こったのは県内でははじめてということです。
さらに今年度、10月4日までに県内で報告されたクマの目撃情報は460件。
当時過去最高であった昨年度の444件をすでに上回っているということです。
(県環境生活部 自然保護課 木本 浩慈課長)「去年からクマの出没が大変多くなっていて、さらに今年に入って去年を上回るペースで目撃が増えている。この10月11月が非常にクマの出没目撃が増えてくるので、注意を払いながら活動していただけたら。」
県ではクマを人の生活圏に寄せ付けないよう、クマのエサとなる柿やクリなどを早めに収穫するよう呼びかけています。