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蘇る“きらびやかな装飾” 金沢城二の丸御殿 今月から復元工事着工 新たな魅力創出へ

2025年3月4日 18:30
蘇る“きらびやかな装飾” 金沢城二の丸御殿 今月から復元工事着工 新たな魅力創出へ

140年以上前に焼失した金沢城二の丸御殿の復元に向けた工事が、いよいよ今月から始まります。新たな姿となる金沢城。いったいどんな建物ができるのでしょうか。

鼠多門に五十間長屋。これまでさまざまな建造物が蘇ってきた金沢城。いま、次なる復元工事に向けて準備が進むのが…

石川県土木部公園緑地課・大脇 暢博 課長補佐:
「この辺が二の丸という郭になります。いまは塀で囲われてますけれど、ここに江戸時代には御殿があった場所となっておりまして、復元整備を予定している二の丸御殿の場所もここになります」
金沢城公園の中央に位置し、いまから140年ほど前、明治時代に焼失した二の丸御殿。

3200坪を誇ったその建物は儀礼や政務の場として使われた「表向」。

藩主の居住空間だった「御居間廻り」。

藩主の母や側室などが生活した「奥向」で構成されていましたが、今回、復元されるのは…

石川県土木部公園緑地課・大脇 暢博 課長補佐:
「これから整備をします二の丸御殿というのは、この五十間長屋に隣接して、このちょうど前にですね、玄関が置かれていました。その中で、今回、復元整備の対象としていますのは、儀礼の空間であった表向、その中でも障壁画など装飾が見られた空間を対象としております」

躍動感あふれる虎の障壁画や、きらびやかな格天井。過去の文献などから豪華絢爛な内部が明らかになっている表向の主要部です。

石川県土木部公園緑地課・大脇 暢博 課長補佐:
「玄関、式台、虎の間、実検の間という、いわば御殿の顔ともいうべきような空間。この金沢城の新たな魅力になるものというふうに考えております」

城内にあった金沢大学が移転後、2000年代に入って本格化した金沢城の復元事業。2001年には金沢城公園が開園し、菱櫓や五十間長屋が復元されました。

2010年には河北門、2015年には二の丸の正門にあたる橋爪門二の門が完成。そして5年前の7月には…

「開門!」

金沢城の西側に鼠多門と鼠多門橋が整備されました。様々な建造物がかつての姿を取り戻すなか、その総仕上げと位置づけられるのが、この二の丸御殿の復元です。

石川県・馳 浩 知事:
「金沢城二の丸御殿につきましては、来月(3月)9日に起工式を執り行い、工事現場を覆う仮設の建物である素屋根の建設に着手いたします」

これに合わせ、石川県では“見える金沢城”の取り組みとして、工事現場を映すモニターの設置や、職人の技術に触れる体験イベントを予定。2025年度末には、いよいよ御殿本体の基礎や柱などを組み上げる工事に着手する方針です。

石川県・馳 浩 知事:
「これは谷本正憲前知事から引き継いだ大きな宿題でありますし、その総仕上げ に入ると。前田藩から続くやはり県民にとっては支柱、そういうふうな位置づけとして整備が必要だと思っております」

今後、数年をかけて実施される見通しの復元工事。いよいよ“令和の築城”が本格化します。

最終更新日:2025年3月4日 18:30
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