2014年の県立高校1年生自殺裁判 県が遺族と和解の方針 県議会に議案を提出
2014年、県立高校に通う男子生徒が自殺した問題で学校が自殺を避けるための適切な対応を怠ったとして遺族が県に対し損害賠償を求めている裁判について県は和解する方針を固めました。和解の案では、県が遺族に謝罪し遺族は請求を放棄するなどとなっています。
この裁判は、2014年に自殺した県立高校に通う当時1年生だった男子生徒の遺族が、学校が自殺を避けるための義務を怠ったと主張し、県に対し約4500万円の損害賠償を求めているものです。
県によりますと今年3月鹿児島地裁が県と遺族に和解を勧告。県は、県議会に和解の議決を求める議案を提出しました。
和解の案では「県が重大な事態を防げなかったことを遺族に謝罪すること」「県は、いじめの可能性がある事態に直面した際には、生徒に丁寧な聞き取りを行い教職員の研修を継続することを約束すること」「遺族が損害賠償の請求を放棄すること」などとなっています。
男子生徒の自殺を巡っては遺族の要望で県が設置した再調査委員会が2019年「学校でのいじめが自殺に大きな影響を与えた」とする報告書をまとめています。