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捜査資料“破棄文書”に県弁護士会 「証拠隠滅と言っても過言でない」 県警に廃棄しないよう強く求める

2024年7月1日 18:55
捜査資料“破棄文書”に県弁護士会 「証拠隠滅と言っても過言でない」 県警に廃棄しないよう強く求める

 県警の一連の不祥事を巡っては県警が捜査資料の破棄を促すような文書を作成していたことも明らかになっています。県弁護士会は1日会見を開き、「裁判所における証拠開示を蔑ろにするもので、証拠隠滅と言っても過言ではない」と批判した上で、県警に廃棄しないよう強く求める抗議の声明を出しました。

 この問題は2023年10月、県警が内部向けに作成した「刑事企画課だより」に「再審や国家賠償請求訴訟などで捜査書類やその写しが組織的にプラスになることはありません」などと記載し、配布していたものです。文書には捜査資料の破棄を促すような文章が書かれていました。

 県弁護士会は1日、会見を開き、県警に抗議する声明を出しました。

(県弁護士会山口 政幸 会長)
「再審事件にとってプラスにならないということは結局無罪を示す証拠、無罪の方向に働く証拠が存在している可能性があるということ 社会正義の実現及び基本的人権の擁護を目指す鹿児島県弁護士会としては到底容認できない状況である」

 声明では「裁判所における証拠開示を蔑ろにするもので、証拠隠滅と言っても過言ではない」と批判した上で、県警に対し、恣意的な判断で証拠を送らなかったり、廃棄したりしないよう強く求めています。

 この問題を巡っては、大崎事件の弁護団や国民救援会も県警に抗議していて、県弁護士会は、今週にも抗議声明を提出するということです。

    鹿児島読売テレビのニュース