58年前、静岡県で起きた殺人事件で死刑判決を受けた袴田巌さんは、裁判のやり直し「再審」で9月、無罪の判決が言い渡されました。この判決を受けいわゆる「大崎事件」で4回目の再審を求めている原口アヤ子さん（97）に巌さんの姉、ひで子さんからメッセージが贈られました。

　45年前、大崎町で義理の弟を殺害したなどの罪で実刑判決を受け、10年間服役したものの、無実を訴え、4回目の再審を求めている原口 アヤ子さん（97）。

　58年前、静岡県で一家4人が殺害された事件の再審で、無罪判決を受けた袴田 巌さん（88）の姉、ひで子さんからビデオメッセージが届き支援者が原口さんが入所する施設を訪れました。

（支援者　武田佐俊さん）
「原口アヤ子さん袴田事件が無罪判決がでたよ。次は大崎事件。原口アヤ子さんの無罪判決まで頑張ろうねみんな応援しているよ」

（袴田巌さんの姉　ひで子さん）
「アヤ子さん、応援してくださったみなさまありがとうございます。みななんのおかげで無罪を勝ち取りました。どうもありがとう。いろいろとお世話になりました。ありがとうございました」

　また、原口さんの長女も電話で激励しました。

（原口アヤ子さんの長女）
「今度はお母さんの番だからね」

　原口さんは話すことが難しい状態ですが、頷いたり、目を動かすなどして反応していました。

（支援者　武田佐俊さん）
「しきりに頷いていたというのが印象的でした。再審法をどうしても改正しなければ冤罪被害者は後をたたない」

　原口さんが裁判のやり直しを求めている4回目の再審請求は、現在も最高裁で審理が続いています。