米が高い…おにぎり店も仕入れ値増で悩み 米価高騰の2つの理由とは?
仙台市太白区の「米工房いわい」。
コメの販売のほか、宮城県産のひとめぼれを使った15種類の「おにぎり」やお弁当が人気だが、いま、店を悩ます事態が起きているという。
米工房いわい 岩井 一剛社長
「こんな感じで品薄になっている状態」
悩みのタネはコメの品薄状態。そして、仕入れ価格の高騰だ。
おにぎりなどに使う「ひとめぼれ」の在庫は、例年の半分ほど。
取引先の農家からコメが供給されない状態となっているほか、仕入れ値も2割ほど上がっているという。
米工房いわい 岩井 一剛社長
「今年の1月から農家さんからの お米が入らなくなってきてしまってそこから品薄の状況」
これは県内産の「ひとめぼれ」についてJAと卸業者の取引価格を示したもの。
農水省によると、6月の比較では約14%ほど高くなっていて、全国的に同じ傾向となっている。
理由の1つはコメの需要の増加。インバウンド客や新型コロナ後の外食産業の回復などが影響しているとみられている。
もう1つの理由は「去年の猛暑」
亀裂が入った「胴割れ米」のほか、カメムシなどの害虫により黒く変色するなど、市場に出回るコメの量が例年よりも減っている現状。
加えて、全国的にコメの作付面積が減っていることなどが重なり、需要と供給のバランスからコメの価格が上がっている。
米工房いわい 岩井 一剛社長
「去年の猛暑もそうだが今年も続くと価格もそうだし品薄、コメがとれない状況になってくるので両方が懸念」
こちらの店では、現時点では仕入れ値の高騰を価格に反映はしていないが、気になるのは今年のコメの生育状況。
県によると、7月10日時点のコメの生育状況は「順調」で、このまま9月頃から新米が出回ればコメの価格は安定するという。