私はヤングケアラー? スマホで診断サイト 仙台の高校生が作成
「あなたは家の手伝いをするために友達の誘いを断ることがよくありますか?」
「あなたは家の買い物をどのくらいの頻度でしていますか?」
これはアンケートに答えると自分が「ヤングケアラー」に該当するかわかる診断サイトです。立ち上げたのは仙台城南高校2年生です。
櫻井杏奈さんと石丸璃音さんは同級生が若者の社会問題について調べたことをきっかけに、「ヤングケアラー」の問題に取り組み始めました。
◇櫻井杏奈さん 仙台城南高校2年生
「ヤングケアラーの対象になるのが自分たちと同年代の人たちなので、これは重要な課題と思い探求しようと思った」
◇石丸璃音さん 仙台城南高校2年生
「調べていくなかでヤングケアラーの人たちは自覚がないとなって、診断サイトがあれば自覚しやすい」
【ヤングケアラー診断サイトはこちら】
https://qa.judge-hub.com/qa/uqtiv/e8b36881-4399-4b8a-b458-bc3ddc5dd123/esh
ヤングケアラ―とは、本来は大人が担うような家事や家族の介護などを日常的に行う18歳未満のこと。買い物や料理、そして家族の世話など、その責任や負担の重さから学校活動や友人関係に影響を及ぼす恐れがあると指摘されています。
ヒントになったのはSNSで見かけた「心理診断」。スマホなら自分たちと同年代の子どもが答えやすいのではと考え、無料のアプリを活用して診断サイトを完成させました。
こだわったのは自分たちと同じような世代にとっての「わかりやすさ」と「使いやすさ」です。
◇石丸璃音さん 仙台城南高校2年生
「言葉選びを工夫するというところで家の手伝いとか身近な言葉を使って理解しやすい、家の手伝いならヤングケアラーじゃない人でも日常的にやっていることなのでそれがどれくらい頻繁にやっているかで自覚できるように工夫した」
回答結果から「ヤングケアラー」に該当する可能性が高い場合は、学校や仙台市の窓口への相談を促されます。
県がおととし行った実態調査では世話をしている家族が「いる」と答えた児童生徒のうち、「自分がヤングケアラーにあてはまる」と回答した割合は小学5年生で3.6%中学2年生で5.9%高校2年生で12.2%となっています。ヤングケアラーは自覚しにくい傾向がみられます。
ヤングケアラ―などの支援に取り組む仙台市のNPO団体アスイクは、家事や介護に追われることが自覚しにくさを生んでいるとみています。
◇NPOアスイク 森川ゆとりさん
「ヤングケアラーの課題として我々も当事者になかなか(支援を)届けにくい」
「今回高校生が作った診断サイトをきっかけに診断してみてということで当たり前にやっていたけど私ってだれかに相談してもいいのかも、もしかしたら大変でSOS出してもいいのかもというきっかけになるサイト」
見過ごされないように。そして、抱えこまないように。まずは現状に気付くきっかけとなるために、開発した高校生は診断サイトの認知度を上げる取り組みを進めていきます。
【ヤングケアラー診断サイトはこちら】
https://qa.judge-hub.com/qa/uqtiv/e8b36881-4399-4b8a-b458-bc3ddc5dd123/esh