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【高齢者介護施設の経営に影響】ほとんどの施設で「光熱費」や「食費」が上昇 施設は節約を工夫(宮城)

2023年12月8日 20:45
【高齢者介護施設の経営に影響】ほとんどの施設で「光熱費」や「食費」が上昇 施設は節約を工夫(宮城)

宮城県内の高齢者介護施設へのアンケートの結果、ほとんどの施設で「光熱費」や「食費」が上昇し、経営に影響を及ぼしていることがわかった。

「県民主医療機関連合会」は、今年10月~11月にかけて宮城県内の介護施設へ経営実態に関するアンケート調査を行った。

100施設から回答があり、「電気代」は全ての事業所で増加し平均で39%上昇、「ガス代」と「食費」はおよそ8割の事業所で増加しそれぞれ「ガス代」が15%、「食費」が6%増えたということです。

一方で、施設では利用者から受け取る「介護報酬」の金額が国で決められているため、利用料に価格を転嫁するのが難しく、経営が悪化しているケースが増えているという。

仙台市宮城野区にある高齢者福祉施設。

ケアハウスやショートステイで、およそ50人が施設を利用している。

ケアハウスを利用する菅野滋子さん(85)。

菅野滋子さん「(孫の写真見ながら)ちっちゃい時のかわいい顔思い出すために。今は年に1回か2回くらいしか会えないから。」

4年前からこの施設で暮らす菅野さん。

冬の寒い時期、生活に欠かせないのは…。

菅野滋子さん「暖房(エアコン)。ストーブでも足の下もあったかいように。足の下も寒いから。」

身体が冷えないようにするための暖房だ。

こちらの施設では、「光熱費」の節約として、利用者がいない時間に共用部分の電気をこまめに消したり、職員のみが使用する部屋の設定温度を下げるなどの対応をしているという。

施設職員「ここ(制御パネル)で各部屋とか管理室とか選択して、停止とか運転をいじることができるので選択したり、設定温度も変えられるので、操作しながら管理しています。一定以上の使用量を超えると通知がくるようになってるので、 通知を確認してこっち(制御パネル)も確認しながら使ってない部屋を 切っていくっていう形で対応をしています」

厚生労働省は、来年度に向けて「介護保険制度」改定の検討を進めていて、連合会では施設が受け取る介護報酬の引き上げなどを訴えている。

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