「トラフカラッパって何?」暖かい海域に生息するカニ…なぜ三陸の海に<宮城・志津川湾>
ハサミ脚や甲に虎のような模様があるカニ「トラフカラッパ」。大きさは10cmほどで、東京湾から南の温かい海域の砂底に生息している。
<神奈川から訪れた男性>
「初めて見ましたけどおもしろい形のカニですよね。顔がかわいい」
「トラフカラッパ」を見つけたのは地元の漁師・松岡孝一さん。今月20日、志津川湾でタコ漁をしていた時に、仕掛けのカゴの中に1匹入っていた。漁師歴50年以上の松岡さんでも、この場所で見るのは初めてだという。
<漁業・松岡孝一さん>
「初めて見たね、俺たちも。最近この志津川湾とか沖にも南の魚がずいぶん来ているからね水温が温かくなったんだよね」
志津川湾の生き物に詳しい専門家は・・・。
<南三陸町 自然環境活用センター 阿部 拓三 研究員>
「黒潮に乗ってやってきて、それが成長して漁獲された可能性があると思います。今年は特に海水温高めで夏場推移しましたので」
志津川湾では温かい海域に生息するイセエビなども増えているという。
<南三陸町 自然環境活用センター 阿部 拓三 研究員>
「私も見たことのない魚が次々と見られるような状況になっています。温暖化の影響が予想以上に急速に進んでいるなという印象を受けますね」
「トラフカラッパ」は南三陸・海のビジターセンターで展示されています。