【仙台空襲で焼失 仙台城「大手門」】門の「痕跡」が初めて確認される 復元めざす発掘調査で
仙台市教育委員会は、仙台空襲で焼失した仙台城の大手門の復元を目指し、発掘調査を進めている。
調査では、大手門の柱を支えていた礎石跡が初めて確認された。
15日午前、仙台城大手門跡の発掘調査現場。
三浦理瑚記者リポート「こちらに大きく建てられていた大手門の再建に向けて、発掘調査が行われています。調査では大手門の柱を支えていた石が見つかったということです」
仙台市教育委員会は、大手門の復元を目指し、今年度から5か年計画で門の位置を確認するため柱などの痕跡を探す発掘調査を進めている。
調査では、大手門の柱を支えていた基礎部分の「礎石」が動かないように置かれた「根固め石」が3か所で確認されたほか、大手門脇櫓の西側で石組の側溝が見つかった。
側溝は、大手門や脇櫓の周りにあった「雨落ち溝」と考えられている。
大手門のおおよその場所は、古い写真や図面で分かっていたが、痕跡が確認されたのは初めて。
仙台城の大手門は、木造2階建ての格式高い造りで、高さ12.5メートル、幅19.7メートル。
仙台城の正門として存続していたが、1945年の仙台空襲で焼失した。
仙台市教育委員会文化財課・長谷川蔵人課長「2036年には、伊達政宗公没後400年という 節目がございます。そのタイミングを目安として、その時期の復元を目指して取り組んでいければいい」
今回、見つかった遺構は、11月19日に一般公開される(午前10時~午後3時)。