【解説】新設「チャレンジ選抜」来年度から制度変更の高校入試 2年生には進路説明会も実施《長崎》
来年度の高校入試から制度が大きく変わります。
現在の制度がこちらです。
2021年度から推薦入試が廃止されていて、2月に「前期」、3月に「後期」の試験が行われています。
全体の43%が前期で、57%が後期で合格しているんですが、学力が低下傾向にあることなどから、わずか4年で制度を見直すことになりました。
来年度からはこのようになります。
まず、2月第1週に学力検査を行わず、自己推薦書やプレゼンテーションなどで評価する「特別選抜」を実施します。
募集全体の15%以内が定員です。
続いて、2月の第3週に一般選抜を実施。
募集全体の85%以上を定員とし、5教科の学力検査と面接を行います。
さらに、3月の第1週には「特別」「一般」で合格していない生徒が受けられる「チャレンジ選抜」が新しく設けられます。
受験できる高校は、離島などの少人数校が中心で調査書と面接で評価されます。
15日は長崎市の中学校で、変更になって最初の受験生となる、中学2年生を対象に説明会が行われました。
(講師 佐々木 大さん)
「今の前期・後期方式の前期は合否基準がよく分からなくて、なんで受かったから分からないこともよく聞かれた。(来年度から)特別選抜と名前も変わって、何か大きい活躍をした生徒にしぼって受験できる」
長崎市の桜馬場中学校で行われた進路説明会。
2年生、約120人が参加しました。
長崎市の学習塾で講師を務める佐々木 大さんが、入試制度が変更される
理由などについて説明。
社会の変化に対応するために、入試のあり方も変えなければいけないと話しました。
(講師 佐々木 大さん)
「本来の能力を測りやすいように、入試制度は変わっている。入試制度の変更イコール社会がそれだけ変わってきていると感じてほしい」
来年度の一般選抜には、日常生活や社会問題などと関連した「探究的な学びの要素」を取り入れた問題が、全体の2割程度出題されます。
佐々木さんは「探究的問題」への備えとして「普段の生活の中で考える力をつけることが重要」と説明。
そのほかの問題も含めて、学校での学びを大事にすれば十分対応できると話しました。
(参加した生徒)
「もともと制度が変わらなかったら後期で頑張ろうと思っていたので、変化はないかなと思った。探究的な学習を頑張っていこうと思う」
(参加した生徒)
「(制度が変わるのは)嫌だと思う。受験でぶっつけ本番で問題が出てくるから難しい。自分で考えなければいけないのが難しい」
制度が変更される来年度の公立高校入試は、特別選抜が来年1月28日、一般選抜が2月18日と19日、新設されるチャレンジ選抜は3月12日に行われる予定です。