再来年度予定長崎原爆資料館展示リニューアル 審議会で基本設計の最終案了承《長崎》
長崎市が再来年度に予定している長崎原爆資料館の展示リニューアルについて基本設計の最終案が示されました。最終案は了承され、4月以降、実施設計の検討に移るということです。
(長崎市)
「時系列を強調する第一第二第三の核時代という表現をせずに戦争は終わったもののその戦争を終わらせた核兵器の脅威については始まりであることを知ってもらいたい」」
長崎市が再来年度に予定している原爆資料館の展示内容のリニューアル。被爆者団体や市議会議員など15人が参加した審議会が20日開かれ、市側は基本設計の最終案を示しました。
大幅な変更を予定している「核兵器のない世界を目指して」のコーナーでは「二つの世界大戦」と題して4つの原子爆弾の模型を展示し開発から投下に至るまでの経緯を説明するゾーン、没入体験型の展示として四方のスクリーンに核兵器の映像を映し出し、疑似体験できるゾーンを設けることなどが盛り込まれています。
一方、原爆投下に至るまでの日本の加害の展示については、委員から様々な意見が出されました。
(田中委員)
「核兵器のことを世界に理解してもらうのは日本が行った侵略戦争の加害についてもはっきり述べてほしい」
(細谷委員)
「侵略している国については原爆を使って止めなければ止まらないんだと認識が広まってしまえば核使用ということにつながってしまう何があっても核兵器を使ってはならない」
市側は、「基本設計は大きな流れを決めるもの」と説明し、最終案は了承されました。
具体的な展示リニューアルの内容については4月以降の実施設計で検討が行われる方針です。