利用者減の路線バスや路面電車 持続可能な公共交通目指し協議会開催《長崎》
路線バスや路面電車などの公共交通機関は、人口減少などによって利用者が減ることでサービスの低下が懸念されています。持続可能な公共交通機関を目指すための協議会が長崎市で開かれました。
長崎市や県、交通事業者などが出席して開かれた協議会。
将来にわたり持続可能な公共交通機関を目指すための「長崎市地域公共交通計画」の再来年度から5年間分の策定に向けて意見を交わしました。
14日の会合では、およそ2200人の市民が回答したアンケートの結果が報告されました。
アンケートでは公共交通機関をほとんど毎日利用している人が4割以上にのぼっているほか、利用者のうち75%が路線バスを使っていると回答。
一方で、2024年4月には長崎バスが16路線を廃止し、県営バスも減便や最終便の繰り上げなどを実施していることから、アンケートでは半数以上が「運行本数が少ないと思う」としています。
(長崎電気軌道 経営企画室 向 賢治室長)
「人が少ないので減便ダイヤをせざるを得ない。バスの位置情報や電車の位置情報が(分かることで)利便性向上だったりなんとかカバーしてお客さんに不便をかけないように努力はしている」
市内ではバスや路面電車の位置情報のほか現在地付近の停留所を検索できるシステムなどを導入していて、市は「広報活動を強化し利便性向上を図りたい」としています。
5月には利用者のICカードを分析し、行動パターンや利用回数などをもとに既存路線の効率化につなげていく方針です。