国史跡に指定へ 島原市「島原城跡」対馬市「越高遺跡」国の文化審議会答申《長崎》
国の文化審議会は20日、島原市の「島原城跡」と対馬市の「越高遺跡」を国の史跡に指定するよう文部科学大臣に答申しました。
指定されれば、県内の国の史跡は34件となります。
島原市の中心部に堂々とそびえる「島原城」。
江戸前期の1618年から7年かけて築かれた近世城郭です。
1637年に勃発した島原・天草一揆では、その堅牢さで籠城戦を持ちこたえ、一揆勢を撃退しました。
本丸と二ノ丸、三ノ丸を直線状に配置し、本丸と二ノ丸を濠で囲む構造で「江戸時代初期の島原半島や周辺地域との関わりを伝える重要な遺跡」と評価されました。
一方、対馬北西部にある越高遺跡は、縄文時代の早期末~前期の集落遺跡です。
朝鮮半島の釜山周辺の遺跡で見られる板石を 1.1メートル四方に組み合わせた炉の跡など、九州と朝鮮半島の特徴を示す遺構や遺物が多数出土していて、朝鮮半島から渡来した人々が九州の縄文人と交流する中で形成され、縄文文化の多様性を示す重要な遺跡だとしています。
今後は官報に告示され、指定されれば県内の国の史跡は34件になるということです。