「少しでも社会貢献というかお役に立てれば」 嘱託警察犬の審査会 警察犬の数が減少し確保に課題も 鳥取県鳥取市
一般の家庭で育てられ、警察の依頼で災害現場や犯罪捜査で活躍する「嘱託警察犬」。犯人を追跡する能力などを試す審査会が11月6日、鳥取市で開かれました。
雨の中行われた鳥取県警による嘱託警察犬の審査会。「嘱託警察犬」とは、一般の家庭の犬が指導手によって訓練され、災害時や犯罪が起きた時に警察の依頼によって出動する警察犬です。11月6日は、来年1月からの任務に向け、希望する犬6頭とその指導手4人が審査に臨みました。
指導手と同じ速さで歩き、命令に的確に従う「服従」や犯人と仮定した匂いを記憶し、4枚の布の中から探しあてる「臭気選別」、さらに行方不明者や犯人の歩いた経路をたどり、遺留物品を見つけて指導手に知らせる「足跡追求」の3つの項目で審査が行われました。
鳥取県警の警察犬は現在、警察官が育てる直轄警察犬1頭と嘱託警察犬4頭の合計5頭。10年前の21頭からその数は大きく減っています。こうした中、嘱託警察犬の確保が課題となっていますが、飼い主の都合で出動できるかどうか決まるため、今年、警察犬が出動した49件の事件のうち、嘱託警察犬が活躍したのは4件にとどまります。
指導手 田中政男さん
「『服従』は雨が降ってきてやりにくいなと思ったんですけど、しっかり命令は聞いてくれたなと思います。少しでも社会貢献というかお役に立てれば」
指導手 佐藤晴紀さん
「探すのが好きですし、性格も良い子かなと思います。出動して人のために活動してくれたらなと思います」
6頭の審査の結果は11月に発表され、合格すれば来年1月から嘱託警察犬の仲間入りを果たすということです。