新型コロナ5類移行から1年が経過 医療現場で行われた対応は「緩和」と「継続」
新型コロナの5類移行から一年が経過しました。コロナ禍で特に厳しい措置をとられていた医療現場。この一年でどう変化したのか、その現状を取材しました。
新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行して5月8日で一年。街の人に今、感染対策をどうしているのか聞きました。
街の人
Q. 今、感染対策はしていますか?
「いや、なにもしていないです」
「観光の人が増えたと思います」
Q. 感染対策は?
「もうマスクくらいで、特にはないです」
「マスクする人が減ってきた感じはします。マスクは個人の判断だし、これくらいでいいのでは」
この一年で大きく対策を緩和したという声が。その一方でー。
街の人
「とにかく手洗いうがい。孫に小さい子どもがいるので、外から帰っての手洗いうがいはすごく気を付けています。(感染対策は)大事なことだと思います。自分の親も施設に入っているので、今まで通り面会もできないですし」
コロナ禍で多くの制限が設けられていましたが、その一つが医療施設などでの「面会」。総合病院では今どのような対応がとられているのでしょうかー。
鳥取県立中央病院感染防止対策室 杤本浩紀 副看護師長
「去年の5月15日から面会の禁止をやめて、一般病棟でいうと15~19時までというような時間制限を行いながら面会が可能な体制に変えています」
コロナ禍に一時、面会禁止の措置をとっていましたが、現在は緩和し一日に25組ほどを受け付けているといいます。またコロナ禍を経てセキュリティなどの面から1回の面会時間を15分間に短縮する体制に変更。感染対策を呼び掛けた上での面会は今後も継続していきます。
鳥取県立中央病院感染防止対策室 杤本浩紀 副看護師長
「改めて、コロナ禍での感染対策の良い部分は残していかないといけないので、患者や家族のためにも症状がなくてもマスクの着用での面会をしていただいています」
緩和が進む医療現場。そんな中、患者数はどうなっているのでしょうかー。
よしだ内科医院 吉田眞人 院長
「(患者数は)急激に減ってきております。たまに家族内発生で来られる方もあったりしますけども、本当に少なくなりました」
上図は山陰両県の今年3月から4月にかけての感染者数を表したグラフです。吉田医師が話すように、両県共にその数は減少傾向となっています。
さらに、感染者の症状にも変化がー。
よしだ内科医院 吉田眞人 院長
「重症肺炎に移行するケースもなくなるし、少し症状の出方がより軽くなってきたというのが現状じゃないでしょうか」
医師によると、この1年でウイルスが変異したこともあり、味覚障害など重い症状を訴える患者がかなり減ったといいます。その一方で、コロナ禍と変わらないこともー。
よしだ内科医院 吉田眞人 院長
「車で待機、特別な検査ボックス待機、ということで(5類移行後も)やってきたので、私のところは変化なしにやってきました」
こちらのクリニックではクラスターの発生をさけるため、5類移行後もコロナ禍同様の診療体制をとっているということです。
5類移行から1年。街の生活がコロナ前に戻る中、医療現場では「緩和」と「継続」が組み合わさった対応がとられています。