最大震度6弱の地震で土砂崩れ、車両が巻き込まれた想定… 警察や消防が連携し合同訓練 十分な救助器具がそろわない場合も考慮 島根県松江市
2011年の東日本大震災から14年を迎えるのを前に、大規模災害により、道路の寸断などで、被害が孤立している場合を想定し、島根県警と松江市消防本部が合同で訓練を実施しました。
訓練では、島根県松江市美保関町 島根半島の先端にある島で最大震度6弱の地震が発生。それにより土砂崩れが発生し、車両1台が巻き込まれるという想定で行われました。車の中には、運転手が一人取り残されていて、救助隊は声をかけながらスコップを使い、総出で土砂を取り除きます。
救助者を運ぶ担架は、救助隊員の上着を使って作られました。災害場所が孤立して、十分な救助器具がそろわない場合も想定し、隊員が身に着けるものを使っての救助も求められます。
救助開始から約30分、運転手は無事に救助され、島根県警のヘリコプターで搬送されました。さらに、訓練では、土砂崩れによる家の倒壊も想定され、ぬかるんだ災害現場での人命救助にもあたりました。今回の訓練では、能登半島地震や、出雲市大社町の日御碕地区の道路崩落などを教訓にしています。
災害現場が孤立してすぐに救助に当たれない場合を想定し、避難ルートが限られた場合でも地元の警察や消防が連携し、救助や通信手段を確保する事なども確認されました。
松江市北消防署 杠墾 係長
「島根半島、地形的なところで被害は大きいと考えております。こういった土砂災害については数多く経験することができませんので、できるだけリアルな訓練場所をこのように設定をして、他機関も交えて訓練を重ねていくことが若手育成のためにも重要ではないかという風に感じております」
現在島根半島では、少なくとも数万人が暮らしているとされ、救助にあたる道路が限られる中、連携した救助活動が求められます。