去年4月、運行を始めた出雲市駅と岡山駅を結ぶ「273系やくも」。去年10月には、特徴的なブロンズの車体やカーブ通過時の乗り心地を良くする仕組みなどが評価され日本鉄道賞で大賞を受賞しました。

そして、3月4日ー。

やくもの整備を行う島根県出雲市の車両基地を、日本鉄道賞の選考委員を務めた将棋の藤井聡太七冠が訪れました。車両を整備する工場に並ぶのは、先代の「381系やくも」と去年デビューした「273系やくも」。JR西日本によりますと、2つの車両が並ぶのは、これが最後の機会になるといいます。

この光景に思わず笑顔を見せる藤井七冠。早速、貴重な光景を撮影していました。鉄道ファンとしても知られる藤井七冠。JRの社員からの説明に熱心に聞き入る姿もー。

説明を受けたのは、やくもに国内で初めて導入された「制御式自然振り子方式」と呼ばれるカーブ通過時に車体を傾け、体にかかる負担を軽減し、乗り心地を向上させる仕組みです。

やくもの視察を終えた藤井七冠に感想を聞くとー。

藤井聡太 七冠
「開発された方の思いというのは、本当にいたるところで伝わってくる車両かなと思って非常に感服しました。普段見れないようなところまで視察で本当に見学をさせていただいて、私自身本当に、とても楽しかったですし“鉄分”を多くとることができたなと」

さらに、やくもを、どの将棋の駒に例えるか聞かれると―。

藤井聡太七冠
「安心して快適に旅を楽しんでいただける車両になっているのかなと感じました。そういう意味だと将棋の駒で言うと一番守備力の高い“馬（角）”のようなイメージなのかなと思います」

タイトル戦の合間に、やくもの見学を満喫し、英気を養った藤井七冠。この後、初めて273系やくもに乗り、出雲市駅から米子駅までの移動を楽しんだということです。