「個々が思い描く最善の医療に向かい歩み続けます」 コロナ禍で苦難の時代を経験した学生が卒業 島根大学医学部
あでやかな羽織はかまや、スーツ姿でさっそうと入場した卒業生。島根県出雲市にある島根大学医学部では、医学科や看護学科あわせて152人が(医学科97人看護学科55人)が3月13日、卒業の日を迎えました。
卒業生の多くは在学中、新型コロナウイルスによって大学のキャンパスへ通うことができず、リモート授業や、感染対策を強いられる中での臨床実習を経験。そんな苦難の時代を経験した卒業生たちへ、服部泰直 学長は「医療は人の生命・健康に直接携わる重い責任のある道、高い倫理観と誇りをもって取り組んでください」とエールを送りました。
~卒業生謝辞~
卒業生代表 医学部医学科 白石亘さん
「この先、一人の医療者として進んでいく中で、医学や医療だけでは解決できないような問いに幾度となく直面し、自らの無力にさに苛まれることもあると思います。一人一人が自らの人生を全うし、個々が思い描く最善の医療に向かい歩み続けます」
山陰を含む過疎地では、医師不足が深刻となる中、島根大学医学部は、地域推薦枠などによって島根県内の医師の確保につとめています。卒業を迎えた学生も地域医療へ高い関心を寄せていました。
卒業生
「私の地元(島根県江津市)も医師とか看護師とかすごく少ない中でも医療を支えていらっしゃるので、少しでも力になればいいなっていうふうに思っています」
「私は今産婦人科医が足りてないので、産婦人科の先生にそういう現状とかをお聞きして、いろんなところで産みたい人が産めるところで産めるような環境作りに貢献したいなと思ってます」
島根大学では、3月22日に松江キャンパスの学生たちの卒業式も行われます。