「献体」の不適切な管理を二度と繰り返さない… 島根大学医学部で再発防止を誓う祈念式 医学部の学生をはじめ教授など約100人が出席
3年前、解剖学の実習のために提供された「献体」の不適切な管理が問題となった島根大学医学部で、3月10日に再発防止を誓う祈念式が行われました。
慰霊碑に向かって黙とうをささげる、医学部の学生たち。島根大学医学部では、3月10日を「ご献体の日」としていて、医者を目指す学生たちの解剖実習に役立ててもらうため、提供された「献体」の御霊に感謝の意をささげました。
島根大学 医学部 大谷浩 学長
「二度と同じことを繰り返さないよう人的体制を拡充し、管理体制の強化に取り組んでいるところです」
島根大学医学部は、2022年3月、解剖実習用の献体50体について防腐処理を行わず不適切に保管されていたことを公表。これを受け、医学部は、調査委員会を設置し、献体の管理体制の強化に取り組んできました。今年で3回目となる祈念式典には、医学部の学生をはじめ教授など約100人が出席しました。
島根大学医学部4年生 新城 圭史郎さん
「多くの医学生が実感するのが、(献体の)手術痕や病気の痕跡、生前の生活を思いおこさせる筋肉のつき方などからご献体一人ひとりの人生を学びます。皆さまの崇高な御心とご遺族のご理解に深く感謝を申し上げます」
島根大学医学部には、2月時点で、1671体が献体として提供されています。今後も献体の保管などの流れを厳しくチェックし、医師の育成につとめていくとしています。