「(リコール)をもっと早くしていただいたら、こういう事故は起きなかった」 デンソーとホンダの関係者が遺族に謝罪 デンソー製燃料ポンプを搭載したホンダ車両で82歳の男性が事故死
リコールが相次ぐデンソー製の燃料ポンプを搭載したホンダの車が鳥取道でエンストを起こして停車した後、追突されて1人が死亡した事故。12月20日、デンソーとホンダの関係者4人が遺族のもとを訪れ、謝罪と部品の不具合について説明しました。
警察によりますと、2023年7月鳥取道のトンネルで50代の男性が運転するホンダの軽自動車がエンスト。その後、道路脇に停車したところ後ろから来た別の車に追突され後部座席にいた82歳の男性の父親が死亡しました。警察やホンダによりますとこの車はデンソー製の燃料ポンプの不具合によりエンストしたということです。
亡くなった男性の息子
「普通に車は調子よく走っていたのが急に減速しまして、アクセルをいくら踏んでも反応しない状態で止まらざるを得なくなった」
男性のもとを訪れたデンソーとホンダの担当者は、部品の不具合とリコールについて謝罪し、不具合の原因やリコールの届け出をした過程などを説明したということです。
ホンダの関係者
「非常に厳しい、当然ながらのお言葉だった。会社としての誠意ある対応をすることになると思います」
事故発生から約5か月。ようやく謝罪を受けた遺族はー。
亡くなった男性の息子
「謝罪だけはとりあえずもっと早い段階でしていただいていたら、私も謝罪をしてもらっているという気にはなってたんですけど」
事故当時、この車はリコール対象にはなっておらず、事故についてもホンダは公表していませんでしたが、事故後の10月に追加のリコールを国土交通省に届け出ています。
亡くなった男性の息子
「こういう対応(リコール)をもっと早くしていただいたら、こういう事故は起きなかった。ただ、それが残念。人の命を預かっているという意識。そういうのを大事にして、僕みたいな経験をされる方がいないように安全な車を作っていただきたい」
デンソー製の燃料ポンプをめぐってはこれまでに8社が搭載している382万台あまりのリコールを国交省に届け出ています。