一年前の台風7号の爪痕が… 日本の滝100選「雨滝」いまだ立ち入り禁止 例年ムシムシとした日には多くの人が訪れていたが「(被害を受けた)前の年に比べれば3割近く客が減った」 鳥取県
7月24日、鳥取県倉吉市などで発生した雷。中国電力などによると、鳥取県倉吉市では午前4時40分ごろ、落雷による設備の故障で約1250戸で停電が発生。2時間後に復旧しました。
また日中は気温が上がりムシムシとした一日に。そんな中、取材班が訪ねたのは鳥取市のひんやりスポット。
大坪千成 記者
「鳥取市国府町に来ています。涼しいこの辺りは夏の暑い時期に人気の観光スポットですが、こちら、雨滝入口。現在、関係者以外立ち入り禁止になっています」
関係者以外立ち入り禁止の看板。坂を下りた先では、重機によって工事が行われていました。落差40メートル、日本の滝100選にも選ばれている雨滝。夏休みシーズンには涼を求めて大勢の観光客でにぎわいます。しかしー。
三好亜美 記者(去年8月)
「鳥取市の雨滝です。台風の影響で滝にづづく橋が壊れ、渡れないようになっています」
去年8月、鳥取県東部を中心に被害をもたらした台風7号。雨滝でも公園内の橋の付け根部分や遊歩道が流されました。そして、1年たった現在でも、遊歩道は崩れたままで滝へは近づけない状態が続いていました。
実は当初の予定からずれこみ、復旧工事は6月に着工したばかり。川をせき止めたり、景観に配慮して工事を進めたりするため、時間がかかっているといいます。
鳥取県自然共生課 宮脇隼輔さん
「道の幅が狭いですし、勾配も急ということで、入ってこれる機械が限られていることが難しい点」
難航する復旧工事。本来ならかき入れ時を迎える雨滝近くの飲食店はー。
豆腐料理あめだき 山野松美さん
「1番の観光資源が被害を受けてしまって、うちの店を含めた近隣を訪れるお客さまが減りましたね。その前の年に比べれば3割近く」
地下水をくみ上げ、鳥取県産の大豆で作る豆腐が売りのこちらの店。観光客が完全にストップしているため、打撃を受けていました。去年この店を訪れ、再度来店したというお客さんはー。
客
「涼しいし、いいところだなって癒やされますね。(滝が見られないのは)ちょっとさみしいかな。いいところだから皆さんに見てもらえたら」
店の入り口には訪れた人に気分を味わってもらおうと、雨滝を模したパネルをリニューアル。復旧工事の完了を心待ちにしているといいます。
豆腐料理あめだき 山野松美さん
「お客さまから『いつ直るの』、『いつ見られるの』といつも言われますので、早く直してほしいです。文化的な側面でも損失だなと思います」
鳥取県によると、工事が完了するのは来年秋ごろの見通し。ひんやりスポットの復活にはまだまだ時間がかかりそうです。