年々増加するタイヤ脱落による事故 全体の7割が11月から3月に発生 見逃しがちなタイヤは助手席側!?
冬に向けてタイヤ交換を行うこれからの時期。そこで、年々増加しているというタイヤの脱落事故を防止するための注意点を聞きました。
冬に事故が増えるのが「タイヤの脱落」。これは大型自動車のタイヤが脱落する様子です。走行中、タイヤが外れ、人にぶつかると、タイヤに沿うように身体が折れ曲がるなどタイヤの脱落は命に関わる重大な事故へとつながってしまうのです。
中国運輸局 鳥取運輸支局 櫻田邦広 陸運技術専門官
「(タイヤが)歩行者・人にぶつかるとなると、大型車だけでなく乗用車でも大きな被害になるというのは容易に想像がつきます。(タイヤを)交換したときに何かミスがあるから外れるので、冬の時期は多くなっています」
国土交通省によるとタイヤの脱落による事故は年々増加。さらに、去年の件数を月別に見ると、11月と12月の冬の時期に増加、11月から3月までに占める件数は、全体の7割にあたります。これからの季節、タイヤ交換での注意点を聞きました。
鳥取トヨタ自動車株式会社 坂口泰智 技術トレーナー
「外した後、見ていただきたいポイントは、まずボルト。ゴミや砂の異物、“さび”がついていないか。ここに異物がある状態でタイヤをつけると規定トルクで締まらないことがあります」
ナットやその接合面も確認。ブラシで茶色いさびがなくなるまで落としていきます。
鳥取トヨタ自動車株式会社 坂口泰智 技術トレーナー
「ナットを取り付けるときも いきなり一か所を強く締めるのではなく対角線上に締める。ちょっと固くなってからきゅっと締めるくらいで大丈夫。」
最後に、レンチを使い、各車種に合った強さで締めて、完了です。さらに4つのタイヤのうち見逃しがちだというのがー。
鳥取トヨタ自動車株式会社 坂口泰智 技術トレーナー
「とくに、左側。運転席の逆側になるのでわざわざみられることはない。 左側は右側に比べると緩んでいることが多い」
また、鳥取運輸支局によると普通車・大型車ともに外出する度に確認すること。また、50㎞から100㎞走ったら再びナットを締める「増し締め」を行うことで、ほとんどの事故を防ぐことができるといいます。
中国運輸局 鳥取運輸支局 櫻田邦広 陸運技術専門官
「山陰地方は雪も多くて、必ず冬の時期になるとタイヤ交換もされるので、その作業を確実にやっていただく。日頃の点検・確認を忘れずにやっていただくことが重要です」
冬は融雪剤などにより、特にさびなどが付くことで各部品が緩みやすくなる季節です。適正なレンチでの締め付け、さびたら清掃を行うなど日常点検が事故の防止につながります。