「ここで満足しちゃいけないもっと上を目指して」 高校生落語家の錦亭だい吾さんが地元最後の舞台 師匠は上方落語・最長老の桂文吾さん 鳥取県米子市
鳥取県米子市で1月12日、落語や琴など地元にゆかりある人たちの演芸会が開催され、軽妙な語りの落語に会場は大きな笑いで包まれました。
鳥取県米子市淀江町の淀江文化センターで開催された「さなめ寿劇場」。毎年、新年を迎えたこの時期に開催され、今年で8回目を迎えます。寿劇場の特徴は、地元にゆかりのある人の出演。オープニングは、山陰を拠点に活動する「大門社中(だいもんしゃちゅう)」の琴の演奏で観客を惹きつけー。島根県松江市のマジシャンマジカル江島さんによるマジックショーで会場のお客さんはステージに釘付けになっていました。
そのあとに登場したのは、高校生落語家の錦亭だい吾さん。だい吾さんは、鳥取県米子市を拠点に活動する落語家・桂文吾(87)さんに落語を教えてもらい、小学4年生から落語を始めました。そんなだい吾さんも今年の春で高校を卒業し、県外の大学に進学する予定。今回の寿劇場が地元最後の舞台となります。
錦亭 だい吾さん ~落語・金明竹~
「沢庵禅師の一行には、隠元・木庵・即非、張り合わせの小屏風。この屏風なうちの旦那の檀那寺が兵庫にございまして、兵庫の坊さん、えらい好みまする屏風じゃによって、表具へやって兵庫の坊主の屏風に致しますると、お言付けを願います」
登場人物の早口の長台詞が見せ場の演目「金明竹(きんめいちく)」を見事にやり切りました。その後は師匠で上方落語・最長老の桂文吾さんが大トリを務め会場は笑いに包まれました。
観客
「とっても良かったです。元気をいただきました」
「高校生の落語は、その先の笑いが読めてとても楽しかった」
錦亭 だい吾さん
「うれしいですね。達成感がありますね。もっと面白くできると思うんで、文吾師匠も言っていたけど、ここで満足しちゃいけない。もっと上を目指していこうと80点つけておきます」
地元にゆかりがある人の芸で約160人の観客が初笑いを楽しんだ、さなめ寿劇場。
「笑う門には福来る」
多くの人の一年がより良いものになるように、来年以降も継続して開催していきます。