『南海トラフ地震に備える』 いざという時に安心できる商品を!高知県の企業が開発・製造する防災用品【高知】
特集「南海トラフ地震に備える」です。今回は、高知県の企業が開発・製造する防災用品を紹介します。
11月15日から3日間、高知市の高知ぢばさんセンターで開かれた高知県ものづくり総合技術展「ものメッセ高知2024」。
県内の優れた技術や製品を紹介するもので、117の企業・団体が出展しました。
防災関連としては椅子や踏み台になる防災トイレや、非常用の担架といった商品を紹介する18のブースが並びました。
その中の一つ、いの町の丸英製紙の商品が『10年保証備蓄トイレットペーパー』。
大きさは通常のトイレットペーパーとほとんど変わりはありませんが、長さは4倍の200メートル。真空パックされているので長期保存が可能な商品です。
もともと長尺ロールのトイレットペーパーは30年以上前から生産していて、狭いスペースでも効率よく保管できるのが特徴です。ただ時間の経過とともに傷んだり虫がついたりしてしまうことから、何とかならないかと備蓄していた大阪府から提案があったのがきっかけです。
災害時、トイレをどうするのかは大きな課題です。1月の能登半島地震のときは高知市をはじめ全国の自治体がトイレトレーラーを派遣しました。使用できるトイレがあるということに加え、劣化しにくく、水に濡れても大丈夫なトイレットペーパーを備えておくことが「安心」にもつながります。
いの町の丸英製紙は、創業86年の高知県でただ一つの古紙加工会社です。
丸英製紙では、回収した古紙を県外の会社で大きなロール紙にします。重さ300キロの巨大なロール紙を専用の機械にセットして芯に巻き付けていきます。紙を引っ張りながら通常の4倍の長さ200メートルの長尺ロールにするためには、破れやすい紙をしっかりと巻き付ける熟練の技が必要となっています。
1回にできるのは15ロール。それを専用の袋に入れて一つひとつ真空パック詰めにしていきます。空気が入り込む穴が開いていないかなどをチェックするために最低1日以上置いてから全国に出荷します。
これまでは企業や自治体向けがメインでしたが、2022年に長さ70メートルのコンパクトな商品「ログログ」を開発。ノベルティグッズとして配られたことで人気が広がりました。全国の自治体や大学、企業などから引き合いがあり、これまでに40万個以上が生産されてPRに一役買っているということです。
試行錯誤を重ねて10年保証の品質に仕上げたトイレットペーパー。県紙産業技術センターによる強制的に劣化させる試験や耐水性を調べる試験を行い、それをクリア。濵田社長は、紙産業が盛んな高知県だからこそスピーディーに検査が実施できたといいます。
また濵田社長は、地域の学校をまわって簡易トイレの使い方など、災害時のトイレの大切さについて出前授業を行っています。商品開発と啓発活動を並行して行うことで、子どもたちにも関心を持ってもらうことがねらいです。
いざという時に安心できる商品を。紙の町・いの町の企業が生み出した商品は全国から注目を集めています。
11月15日から3日間、高知市の高知ぢばさんセンターで開かれた高知県ものづくり総合技術展「ものメッセ高知2024」。
県内の優れた技術や製品を紹介するもので、117の企業・団体が出展しました。
防災関連としては椅子や踏み台になる防災トイレや、非常用の担架といった商品を紹介する18のブースが並びました。
その中の一つ、いの町の丸英製紙の商品が『10年保証備蓄トイレットペーパー』。
大きさは通常のトイレットペーパーとほとんど変わりはありませんが、長さは4倍の200メートル。真空パックされているので長期保存が可能な商品です。
もともと長尺ロールのトイレットペーパーは30年以上前から生産していて、狭いスペースでも効率よく保管できるのが特徴です。ただ時間の経過とともに傷んだり虫がついたりしてしまうことから、何とかならないかと備蓄していた大阪府から提案があったのがきっかけです。
災害時、トイレをどうするのかは大きな課題です。1月の能登半島地震のときは高知市をはじめ全国の自治体がトイレトレーラーを派遣しました。使用できるトイレがあるということに加え、劣化しにくく、水に濡れても大丈夫なトイレットペーパーを備えておくことが「安心」にもつながります。
いの町の丸英製紙は、創業86年の高知県でただ一つの古紙加工会社です。
丸英製紙では、回収した古紙を県外の会社で大きなロール紙にします。重さ300キロの巨大なロール紙を専用の機械にセットして芯に巻き付けていきます。紙を引っ張りながら通常の4倍の長さ200メートルの長尺ロールにするためには、破れやすい紙をしっかりと巻き付ける熟練の技が必要となっています。
1回にできるのは15ロール。それを専用の袋に入れて一つひとつ真空パック詰めにしていきます。空気が入り込む穴が開いていないかなどをチェックするために最低1日以上置いてから全国に出荷します。
これまでは企業や自治体向けがメインでしたが、2022年に長さ70メートルのコンパクトな商品「ログログ」を開発。ノベルティグッズとして配られたことで人気が広がりました。全国の自治体や大学、企業などから引き合いがあり、これまでに40万個以上が生産されてPRに一役買っているということです。
試行錯誤を重ねて10年保証の品質に仕上げたトイレットペーパー。県紙産業技術センターによる強制的に劣化させる試験や耐水性を調べる試験を行い、それをクリア。濵田社長は、紙産業が盛んな高知県だからこそスピーディーに検査が実施できたといいます。
また濵田社長は、地域の学校をまわって簡易トイレの使い方など、災害時のトイレの大切さについて出前授業を行っています。商品開発と啓発活動を並行して行うことで、子どもたちにも関心を持ってもらうことがねらいです。
いざという時に安心できる商品を。紙の町・いの町の企業が生み出した商品は全国から注目を集めています。
最終更新日:2024年11月20日 19:03