×

『特集・高知龍馬マラソン』市民ランナーに聞く・あなたが走る理由は?【高知】

2025年2月11日 19:08
『特集・高知龍馬マラソン』市民ランナーに聞く・あなたが走る理由は?【高知】
高知龍馬マラソンの開催まであと5日。11回目となる今年の大会の注目ポイントをこうちeyeではシリーズで紹介しています。
今回は、先日行われたランニングセミナーの参加者に「あなたが走る理由」をリサーチ。
そして、大好きだった叔母の想いを胸にスタートラインに立つランナーを紹介します。

1月31日、高知市の日本トーターよさこいドームで開かれた、第9回高知龍馬マラソンランニングセミナー。
このセミナーは去年8月から始まったもので「フルマラソンに挑戦してみたい」「正しいランニングの方法を学びたい」という主に初心者を対象に大会前日の最終回まで計10回企画されました。

この日のテーマは「マラソン完走へのテクニックの習得」。大会優勝経験のある、高知市の棚橋建太さんが講師を務め、約100人の市民ランナーが参加しました。
様々な思いを持ち大会に望むランナーたち。人それぞれ、マラソンにかける思いは違います。

高知県佐川町の西森優人さん(40歳)は初めてフルマラソンに挑戦します。

■西森優人さん
「初めてです。きっかけは、高知県が好きで少しでも盛り上げられたらと思って」

地元が大好きな西森さん。佐川町のTシャツを身に着け、この日も練習に励んでいました。

■西森優人さん
「年齢も年齢なので思い出に残るような大会にしたい。とりあえず、完走したい。それだけです。」

常連ランナーの本山幸大さん(45歳)は。
■本山幸大さん
「第1回から出ているので。仕事で1回だけ、エントリーしていたが出れなかった時があるが全てエントリーして完走している」

仕事の都合で第4回大会のみ出場できなかったものの、他は全て出場しているそうです。走り続ける理由を聞いてみました。

■本山幸大さん
「あわよくば子供と一緒に出れたらと思ってそれまでは走り続ける。セミナーもそうだが、いろんな人とマラソンを通じて人が繋がることがすごくいいことだと思うのでそこは魅力だと思う」

走り続けてきた本山さん。今年の大会には強い思いと目標がありました。

■本山幸大さん
「昨年は体調が良くなく、4時間が切れなかったので、今回はサブ4。なんとか3時間50分ぐらいを目標では自分に課していきたい。」

高知市の女性ランナー・西谷侑以さんと川村夏未さん。ともに25歳。2人も初めてフルマラソンに挑戦するということです。
本場に向け、日頃から一緒にトレーニングを行っているという2人。本番への意気込みを聞きました。

■西谷侑以さん・川村夏未さん
「完走。怪我せずね。一番は楽しみたい。二人でゴールしたい。」
「7時間以内。ギリギリでゴールしたいです。」

大会まで、あと5日。
講師を務めた棚橋建太さんに、これから大会まで市民ランナーに必要なポイントを聞きました。

■棚橋建太さん
「ここからは焦らず休養に当ててよく食べて、良く寝て体調を整えてもらえれば」

そして、叔母への思いを胸に高知龍馬マラソンに挑む男性がいます。
高知市の宮京司さん(41歳)。県内の菓子メーカー青柳でお菓子の製造をしています。

宮さんは高校時代に陸上部に所属していて、中長距離の選手でした。2019年、職場の同僚の誘いで龍馬マラソンに初挑戦し、初マラソンを4時間30分でフィニッシュ。2020年は4時間3分。それ以降はコロナ禍の影響もありエントリーしていませんでした。

そして今年は5年ぶりに挑戦。そこには、ある想いがありました。

■宮京司さん
「去年5月に叔母が亡くなって、(叔母が)病気と闘っている時に、会うたびに『私も龍馬マラソン走ってみたい』と言ったのが印象に残っていて。自分にできることは一緒に走ることしかできないので、今回参加を決意した」

宮さんは、母親の妹・叔母である岸田佐智さんが子どもの頃から大好きでした。親に叱られた時でも優しく前向きな言葉を掛けてくれたことを、今でも覚えているそうです。去年5月、叔母の佐智さんは帰らぬ人となりました。乳がんでした。

■宮京司さん
「仕事が終わるたびにお見舞いに行っていたが、『病気には負けんきがんばるき』って言うたびに、がんばれとしか言えなかったんです。長生きしてほしいなとずっと思っていたので、亡くなったときは残念で。遅くてもいいから、走ろうと決意した」

叔母の佐智さんは、徳島大学医学部看護学科の教授で、主に不妊治療に力を注いでいました。15年前に乳がんが見つかり、治療をしながらも医療の仕事に没頭していたということです。

宮さんの母親で佐智さんの姉の留美さんは、佐智さんの想いを胸に息子が龍馬マラソンを走ることを知り、こう語りました。

■宮京司さんの母親・留美さん
「とてもうれしく思った。それくらい妹のことを考えてくれているんだなと思いった。妹が病と共に過ごした15年間はマラソンに似ていると思う。苦しいとき、しんどいときがあっても、楽しみや喜びもきっとあると。それをマラソンで走ることが重なりあっている。生きる希望だったと思います。走るということがだから、私も走らせてあげたかったという思いが強くあります」

■宮京司さん
「一緒に横で走ってると思っているので、一緒に苦しくても笑いながら走りたい」

宮さんは仕事で忙しい中、週に2・3回10キロ程度走り込み、レース本番に向けてトレーニングを続けています。宮さんにとって、5年ぶりの龍馬マラソン。叔母が叶えられなかった「龍馬マラソンを走りたい」という夢、そして叔母の写真を胸にフィニッシュを目指します。
最終更新日:2025年2月11日 19:08
高知放送のニュース