“がん診断から数年で生存率改善傾向も”「治療者に明るいメッセージになってほしい」 国立がん研発表
■胃がんは減少、乳がんは増加
2023年、新たにがんの診断や治療を受けた人の数は、前の年に比べて緩やかに増加しました。
国立がん研究センターが全国882の医療機関から集計したデータによりますと、2023年に新たにがんの診断や治療を受けた人の数は、およそ115万人でした。
がんの患者の数は2020年以降、緩やかな増加が続いていて、種類別にみると、近年、胃がんは減少傾向である一方で、女性の乳がんは3年連続で増加しています。
■診断から数年で生存率が上がる傾向
また、2012年にがんと診断された人の10年間のデータを調べたところ、「10年生存率」は46.6パーセントでした。
また、がんの種類やステージによって異なるものの、診断当初の患者よりも診断後数年経た患者の方が「5年生存率」が上がる傾向があることが分かりました。
国立がん研究センターは、診断から1年以上生存した人の生存率が改善傾向にあることについて、「治療を受ける方々にとって少しでも明るいメッセージになってほしい」としています。