不起訴処分から一転 殺人罪で起訴された男の初公判 「殺意はなかった」「心神喪失だった」と無罪主張(静岡地裁沼津支部)
3年前、富士市で男性を金属バットで殴り殺害したとして起訴された男の初公判が11日開かれ、被告側は「事件当時、心神喪失だった」と無罪を主張しました。
起訴状などによりますと、被告の男(40)は2021年5月、富士市の自宅で男性(37)の頭や顔などを金属バットで複数回殴るなどして殺害した罪に問われています。
11日の初公判で、被告は「殺意はなかった」と訴え、弁護人は「被告は事件当時心神喪失だった」と無罪を主張しました。
この事件を巡っては、2022年1月、地検沼津支部が、被告の責任能力に問題があると判断し、不起訴処分とした一方、覚せい剤取締法違反の罪などで起訴し、被告は、懲役1年6か月の実刑判決を言い渡されていました。
一方、男性の遺族は、殺人罪について不起訴となったことを不服として、検察審査会に審査を申し立て、2022年10月、検察審査会は「不起訴不当」と議決。一転、地検沼津支部は殺人罪で起訴していました。