【“転倒予防の日”前に】正しい歩き方を学ぶイベント…AIによる“歩き方の解析”も(静岡・富士市)
高齢者の転倒などによる年間の死者数は、交通事故の約5倍にあたる9500人以上にも上っています。転倒を防ぐための正しい歩き方を学ぶイベントが、8日、静岡・富士市で行われました。
あす10月10日“転倒予防の日”を前に行われた高齢者の転倒事故を防ごうというイベント。これは、介護用品などのレンタルを展開する企業と地域包括支援センターが開催したもので、70代から80代の高齢者8人が参加しました。
行われたのはAIによる“歩き方の解析”です。「歩き方の点数」と「改善点」が示されるもので、介護サービスの事業者や医療機関でも活用されているといいます。歩く様子を撮影してから約2分後…。「速度」「リズム」「ふらつき」「左右差」がそれぞれ5点満点で表示されます。改善ポイントは、例えば「リズムにばらつきがあり、屋外では不安定になりやすい状態です」などと、その人ごとに示され、また、改善するためのオススメの運動も教えてくれます。
(ヤマシタ 沼津営業所 川井 千夏さん)
「リズムを気をつけた運動をしていただくと良くなってくるよというのが、改善ポイントとしてでていますので、よかったら今後ともやっていただけたらと思います」
(参加者・83歳)
「すごいなって思いました」「結果は正確に出ていると思う」「誰でも調べてもらえていいと思う」
(参加者・77歳)
Q.体のバランスが分かるAI解析はどう?
「いいですね。初めてだからこういうのっていいと思います」「毎日歩いている。道歩いている時、つまづいて転びそうになったことが何回もあります」
“高齢者の転倒”は、大きなけがにつながることも多くあります。上皇后さまも、10月6日、お住まいの仙洞御所でバランスを崩して転倒し、「右大腿骨上部骨折」と診断されました。関係者によりますと、上皇后さまの手術は、8日、朝早くから始まり午前7時半ごろ手術は終了したということです。
東京消防庁によりますと、過去5年間で救急搬送された65歳以上の人は約38万3千人で、そのうちの8割は“転倒による事故”だといいます。さらに、厚労省の調べでは、65歳以上の「転倒や転落」などによる死者数は年々増加傾向にあり、2021年のデータでは、交通事故の死者数の4.7倍ともなる9509人となっています。
(ヤマシタ 広報部 田村 亮太さん)
「転倒は介護になる要因の中でも第4位といわれ、かなり大きいリスクです」「(転倒は)身近にすぐ起こってしまうことなんだとご理解いただきながら」「自分ってこういう歩き方なんだとご理解いただくことで、じゃあもうちょっと気を付けなきゃねと気付きになってほしい」