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高校生の全国プラモデル選手権大会開催・地元高校も参加(静岡市)

2024年12月9日 17:56
高校生の全国プラモデル選手権大会開催・地元高校も参加(静岡市)

7日、8日の2日間に渡り、静岡市のツインメッセ静岡で開催された全国初、高校生たちによる全国プラモデル選手権大会。全国各地から25校が参加し、その技術や創造性を競う熱い戦いが繰り広げられました。

こちらは、大会に出場した沼津市の飛龍高校模型・ものづくり部。今回ジオラマ部門で入賞を目指しています。

(飛龍高校・教諭)
「思い切っていけ!失敗してもいいから!」

(飛龍高校・生徒)
「やるからには勝ちにいくしかないですよね!」

仲間と力を合わせ挑んだ2か月間完成した作品は?そして大会の結果は?初の全国大会に密着しました。

全国初の高校生によるプラモデル選手権。しかし、なぜ静岡市で開催されることになったのでしょう?

(静岡市 産業振興課 プラモデル振興係 石川直哉さん)
「プラモデルを活用して、街づくりを行っていきましょうというような形でプラモデル化計画をスタートをさせました。」

2020年に始まった静岡市プラモデル化計画。プラモデルの出荷額全国シェア8割を誇る静岡市が地場産品ともいえるプラモデルで世界の頂点を目指そうという地域創生プロジェクトです。

そのシンボルとして誕生した「プラモニュメント」は、現在静岡市に13基まで増殖しています。

またプラモニュメントは、これまで数々の賞を受賞し2024年10月末には国内最大級の広告賞として知られているACCシルバー賞を受賞するなどその勢いはとどまることを知りません。

そんな中、開催されたのがプラモデルの全国大会。その目的は…?

(静岡市 産業振興課 プラモデル振興係 石川直哉さん)
「やはりここでしかない、静岡ならではというような形でですね、一つのプラモデルを作る子たちの目標としていただいて、高校生になってもですね、引き続きプラモデルの工作を楽しんでもらったり、技術を磨いてもらったりっていう形でやっていければいいなという事で今回この企画を考えしだいです。」

審査を通過し、今回出場したのは8都府県から集まった25校

その中の1校が、沼津市の飛龍高校。こちらが模型・ものづくり部。

1981年に同好会としてスタートした歴史ある部活。現在部員は全部で13人。顧問の板垣先生とともに、活動しています。

今回、注目したのは、ジオラマ部門に出場する3年生3人、2年生1人のチーム。部長の髙橋さんに全国大会について聞いてみると…

(飛龍高校模型部・髙橋春音部長(3年))
「最初聞いた時はこれは出るしかないなと、思いましたね。やっぱ普段1年に一回、文化祭でしか(披露する)機会がなくて、その文化祭も正直、展示しててもあんまり見ないで行っちゃう人ばっかりで…。自分のその技術との差が気になりますし自分がどんだけ通用する技術を持っているのかというのを確かめてみたいですね!」
「大体こんな感じです」

今回4人で作る作品のテーマは、雪山を自動車で走るレースの様子。ポイントを聞いてみると?

ON 髙橋部長コメラリーって一番の見どころが何かが近づいてきて目の前を走り抜けていく、あのインパクトだと思うので、木の陰、奥の方からラリーカーがドリフトしながら猛スピードで近づいてくるイメージに見えるようにしました。

NA10月初旬に始まった作業。最初はただの真っ白なスチロールでしたが、半月後にはこの通り。石膏で作った岩を丁寧に塗り、一つ一つ積み上げていきます。

そして振り積もる雪にもリアリティーを求めたこだわりが…

ON先生)蚊取りの道具を改造して作りました。それで雪がふっくらしてるように見せることができました。

NA静電気を与えることで、繊維を立たせふっくらとした雪に見せる技術。高額な道具は買えないためみんなで工夫をして取り組んでいるんです。

NAそんなある日、部長の高橋さんに最大のピンチが訪れます。それはプラモデルのシールを貼る時…。

(飛龍高校模型部・髙橋春音部長(3年))
「水転写式というのをやったことが無くて…どっちかというとシールみたいなタイプのやつしかやったことが無いです」

“水転写式”とは普通のシールと違って、水に浮かべて台紙から剥がし、それを貼り付けるもの。
空気が入ったり、力を入れるとすぐに切れてしまう、とても繊細で難易度の高い作業なんです。

(飛龍高校模型部・髙橋春音部長(3年))
「手で行きますね」
(模型部顧問)
「手でいけばいいじゃん。思い切っていけ!失敗してもいいから!」

初めての経験に戸惑うばかり。もちろんプラモデルの表面は平らでは無いのでたった1枚貼るだけでも一苦労です。

(模型部顧問)
「1時間ぐらいやってる!彼はあきらめないでやるので、ちゃんとやってくれると思います。」

(飛龍高校模型部・髙橋春音部長(3年))
こういうのって手間がかかる分だけ面白いっていうふうに前は思えていましたけど今は投げ出したいですよ

みんなに見てもらいたい、そして勝ちたい!その一心で2か月。いよいよ全国大会へ!

2日間に渡り開催された、プラモデル選手権大会には25校、およそ120人もの生徒が参加しました。当日エントリーされた作品数は全部で157点。どれも全国大会にふさわしいクオリティーの高い作品ばかりです。

そして完成した飛龍高校の作品がこちら!タイトルは「孤軍奮闘」雪の中をドリフトして走る迫力のある様子が再現されています。車体についた泥なども細部に至るまでしっかり表現された見事な作品に仕上がり、上位入賞に期待がかかります。
多くの来場者たちも興味津々。リアルな作品にくぎ付けです。

しかし、ライバル校たちの作品も、どれも優れたものばかり。さすが全国大会です。
主力メンバーは不安なのか、他校の作品をチェック

(飛龍高校模型部部員)
「細かい銃のとこまでちゃんと色分けできてるのがすごい。ここまでできるんだ。自分の知らないようなやり方とかいっぱい見られるのですごいですね。」

その後、自分たちの作品を審査員にプレゼン。髙橋部長が苦労やこだわりをアピールします!

審査は、2日間行われた一般来場者による投票と、11人の審査員によって行われ各賞が決まります。

そしていよいよ結果発表!ジオラマ部門にエントリーした飛龍高校、果たしてその結果は?

(司会)
「ジオラマ部門です。最優秀賞は作品ナンバー2飛龍高校です。」

見事飛龍高校がジオラマ部門で最優秀賞を獲得。これまでの成果が実を結びました。

(飛龍高校模型部・髙橋春音部長(3年))
「こうして、賞を無事取れたのでやってきたかいがあったなと思います。」(飛龍高校模型部部員)
「ジオラマ最優秀賞とったぞ!おー!」

最終更新日:2024年12月9日 17:56
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