備蓄米放出の準備進む 価格下がっても一時的か 来週にも倉庫から運び出される見込み 北海道
政府が放出を決めた備蓄米は、北海道内では来週にも倉庫から運び出される見込みです。
高値が続いていますが、備蓄米の放出によって価格は落ち着くのでしょうか。
(百瀬記者)「袋詰めされ大きく積み上げられたこちら、全て備蓄米なんです。放出に向けた準備が始まっています」
ここは道内にある備蓄米の倉庫です。
この倉庫では2024年産の道産米が保管されています。
薄暗い倉庫の中の室温は常に15℃以下、湿度は60パーセントから65パーセントになっていて、品質が保たれるように管理されています。
(江藤農林水産相)「消費者の方々にもご理解いただけるような結果がうまれることを期待」
コメの価格高騰を受け、放出を決めた政府の備蓄米。
3月14日には入札が行われ、およそ14万トンが落札されました。
この倉庫の中にある1800トンの道産米もほとんどが落札され、来週にも業者への引き渡しが始まるということです。
早ければ3月下旬にも店頭に出回るとみられていますが、気になるのはコメの価格です。
これは、農林水産省が発表したコメ5キロあたりの平均価格です。
10週連続で値上がりし、初めて4000円を超えるなど、高値が続いています。
札幌市内のコメの専門店ではー
(百瀬記者)「いまこの店ではどのくらいの価格で販売?」
(こめしん 徳山大介店長)「一番安いのがななつぼし。税込みで1キロ、玄米で680円。白米換算5キロで税込み3740円くらいで販売」
取引先と年間契約を結びコメの量を確保することで、2025年の秋までは価格を維持する予定です。
今後はスーパーなどに備蓄米が流通しますが、店ではコメの価格は大きく下がらないと予想しています。
(こめしん 徳山大介店長)「下がっても5キロで100円200円の範囲なんじゃないかなと思います。(備蓄米の放出量は)年間のコメの消費量のだいたい3パーセントくらいなんです。流通量を十分満たすほどの量ではない」
価格が下がったとしても、一時的なものになる可能性があるということです。
消費者の期待感はさまざまです。
(客)「(価格が)下がったらありがたいですね」
(客)「以前のような価格のように1000円くらい下がってくれるのが理想」
(客)「あまり下がらないと聞いていたので、そんなに期待はしていない」
ついに来週にも倉庫から運び出される見込みの道内の備蓄米。
高騰するコメの“救世主”となるのか、今後は販売価格の動向が焦点です。