“歴史的暖”から“一転急冷”…極端な寒暖差にイベントも翻弄 何かがおかしい冬の北海道
2024年2月22日は北海道内各地で真冬日となり、時折強く吹雪く時間帯もありました。
今週は気温が上がったり下がったりしていて、稚内では冬の風物詩「犬ぞり大会」が中止になるなど、不安定な天気の影響が各地で広がっています。
(金澤記者)「国道36号を走行しています。激しい雪と風で視界が非常に悪くなっています」
時折吹雪となった札幌は、最高気温が氷点下3.0度と2日連続の真冬日となりました。
今週は気温が上がったり下がったりしていますが、この不安定な天候は各地に影響を与えています。
稚内市のイベント会場ではプレハブなどの撤去作業が行われていました。
(全国犬ぞり稚内大会実行委員会 吉田乙生さん)「コロナが明けて初めて開催するということで、去年よりもお客様が来てもらえたらありがたいなと思っていたんですけど」
この場所で今週末に予定されていたのが「犬ぞり大会」です。
犬が人の乗ったそりを引き、そのタイムを競います。
全国から100頭以上が参加する人気の催しですが、実行委員会は中止を決めました。
理由は雪不足です。
(全国犬ぞり稚内大会実行委員会 吉田乙生さん)「コース上の雪が溶けてしまい、草や木の枝がコース上に出てきてしまった。このままではレースの実施が難しいと判断して中止にしました」
稚内では19日、2月の観測史上最高となる10.6度まで気温が上がりました。
40回近くを数える犬ぞり大会ですが、雪不足による中止はこれで2回目です。
ウインタースポーツにも打撃を与えています。
オホーツクの置戸町にあるスキー場では…
(置戸町教育委員会 天野照央さん)「見ての通り地面が露出しています。今週あたまの暖気などでこのように溶けて露出してしまっています」
深刻な雪不足に加えて、異例の暖かさが続いたことで雪はさらに溶けてしまいました。
今シーズンは一度もオープンできていません。
例年であれば小中学校のスキー授業が実施されますが、ことしは北見市内のスキー場への変更を余儀なくされたといいます。
(置戸町教育委員会 天野照央さん)「例年3月くらいまでは開けているが2月中はこのままだとクローズせざるを得ない」
一方で、マチをあげて雪を集めようという動きも。
壮瞥町・昭和新山のふもとに大量の雪が運び込まれていました。
ここではこの週末、あの名物イベントが開かれます。
全国から100チーム以上が参加する、昭和新山国際雪合戦です。
一時、雪玉用の雪が溶けてしまいましたが、開催が迫る中、なんとか大会で使う分は確保できました。
(昭和新山国際雪合戦実行委員会 堀口正章さん)「オロフレ峠はまだ雪が残っている部分があったので、そこから運び入れる形をとっています。雪玉をつくるのには多少湿っていないときれいな雪玉をつくれないので、保温するような効果を期待しています。この週末、みなさん楽しみに来てもらえたらと思っています」
急激な気温の変化の影響を受ける道内。
あす(2月23日)も冷え込みが続き、多くの地域で雪となる見込みです。