函館駅に悲願の新幹線はやってくる?市議会で本格議論始まる 大泉市長は議会はそして市民は
函館市が目指す新幹線の乗り入れについて、2024年4月17日に初めて市議会で議論が交わされました。
JRなどの合意を得られるのか、実現には多くのハードルが立ちはだかるようです。
(福島恭二議員)「これを成し遂げることによって明るい函館になると思います」
(高橋千晶議員)「財源をどのように市としては考えているのか」
(出村ゆかり議員)「これで新幹線が通ると思っている方が多い。車両代や函館駅の負担はどのように見込んでいるのか」
17日に開かれた函館市議会。
新幹線の乗り入れが可能だとする調査結果をめぐり、議論が熱を帯びました。
北海道新幹線の乗り入れを目指す函館市。
2024年3月公表された調査結果によりますと、乗り入れは在来線の線路の外側にレールを一本加える三線軌条方式により可能で、整備費は161億円から169億円と試算されています。
4月3日には大泉市長がこの調査結果を携えJR北海道を訪問。
JRからは車両費が含まれていないことなどについて懸念を示されたといいます。
(函館市 大泉潤市長)「車両も負担が出てくるでしょうと。そのことについてなかなか記載が乏しい、懸念があるという話。車両費以外にも疑問点や懸念点があったので今後それにしっかりとお答えしていく」
交流人口の増加も期待される新幹線の乗り入れ。
経済効果は年間114億円から141億円になると見込まれています。
市民の意見はさまざまです。
(函館市民)「喜ばしいと思った。函館の発展のためにきてほしい」
(函館市民)「難しいんじゃないか。(整備費が)160億円という話だが、もしやるとしたら収まらないのでは」
専門家は利便性の向上に効果があると指摘します。
(北海道大学大学院工学研究院 岸邦宏教授)「特に札幌ー函館の移動に効果がある。道内の広域分散な都市間の移動で新幹線の果たす役割は大きくて、函館の乗り入れは大きな効果がある。技術的に可能であれば実現してほしい」
一方、JR北海道の綿貫社長は調査結果に懐疑的な見方を示しました。
(JR北海道 綿貫泰之社長)「しっかり技術的な裏付けを検討したうえでないと、本当に乗り入れ可能かどうか疑問符がつきますし、事業性を含めてどういった形でやるのかはっきりしないと、本当の意味で乗り入れ可能とはならない」
“悲願の新幹線はやってくるのかー”
函館市は今後、JRや周辺自治体などと協議を進める方針です。