北海道苫小牧市で2021年、トラックと白バイが衝突し、警察官の男性が死亡した事故で、過失運転致死の罪に問われていた男の控訴審で、札幌高裁は1審の禁錮1年、執行猶予3年の判決を支持しました。

過失運転致死の罪に問われているのは、砂川市の谷口訓被告（57）です。

谷口被告は2021年9月、苫小牧市柏原の道道の交差点で大型トラックで右折する際、警察官の及川翔平さん（当時32）が運転する対向車線の白バイと衝突し及川さんを死亡させました。

これまでの裁判で、弁護側は「法定速度60キロの道道で、時速１１８キロで走行してきた白バイの存在を予見することは不可能だった」などとして無罪を主張していました。

1審の札幌地裁は、「前方確認をしていれば、事故を予見できた」などとして、禁錮1年、執行猶予3年の判決を言い渡しましたが、谷口被告ははこれを不服として控訴していました。

札幌高裁はきょう（2025年2月20日）の判決で、「１審の事実認定に不合理な点はない」などとして、1審の禁錮1年、執行猶予3年の判決を支持し、谷口被告の訴えを退けました。

谷口被告の弁護人は、この判決を不服として上告する方針です。