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“撮り鉄”スポットでラッセル車が緊急停止 線路内に雪積み上げたか 過去にも危険行為 北海道

2025年2月7日 14:18
“撮り鉄”スポットでラッセル車が緊急停止 線路内に雪積み上げたか 過去にも危険行為 北海道
線路に人為的な雪(画像提供:JR北海道)

北海道美深町のJR宗谷線で2月1日、線路上に雪が積み上げられているのが見つかり、除雪作業をする「ラッセル車」が緊急停止していたことがわかりました。

投げ込まれたか…線路上に雪 付近には複数の撮影者

緊急停止したのは、宗谷線・美深駅から天塩川温泉駅の間です。

1日午後1時ごろ、ラッセル車が走行中に、運転士が線路内に積み上げられた雪を発見し、およそ20メートル手前で緊急停止しました。

JR北海道によりますと、雪は人為的に線路外から持ち込まれ、高さが約50センチ、2メートルほどの範囲に積み上げられていたということです。

周辺にはカメラを持った撮影者が10人ほどいて、ラッセル車の乗務員が事情を聞きましたが、経緯を知る人は確認できませんでした。

宗谷線では、問寒別―天塩中川間でも同日、線路内に少量の雪が投げ込まれているのが見つかっていて、付近には撮影者が10人ほどいたということです。

当時、線路上には雪がほとんど積もっておらず、写真撮影をするために雪が積み上げられた可能性もあるとみられています。

迫力ある写真を狙って…危険行為も

雪を巻き上げながら線路の除雪をする「ラッセル車」は、勇壮な姿で全国の鉄道ファンから人気を集めています。

日本で唯一、このラッセル車が定期運行する宗谷線は「撮り鉄」と呼ばれる鉄道写真の愛好家たちにとって人気のスポットです。

しかし、以前から迫力ある写真を求めるあまり危険な行動をとる撮影者が問題となっていました。

2017年、宗谷線で撮影した映像です。

巻き上げられた雪を頭からかぶる「撮り鉄」たち。

列車との距離はわずか数メートルほどしかありません。

ラッセル車は時に硬い氷を巻き上げることもあり、列車への接近はけがにつながる可能性があります。

しかし…

(撮影者)「雪だらけですね。カメラにも雪が入った」

(記者)「危なくないですか?」

(撮影者)「全然大丈夫です。雪は被りましたけど」

音威子府村にあるこちらの踏切は冬期間は閉鎖されていますが、線路内には人が渡った足跡も…

JR北海道によりますと、これまでにも鉄道ファンが線路に近づいたり、雪が投げ込まれたりするなど、列車が急停止するトラブルが複数回あり、注意を呼びかけています。

警察は、パトロールを強化するとともに、列車往来危険や鉄道営業法違反の疑いで捜査しています。

最終更新日:2025年2月7日 14:25
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