「骨まで食べられる」給食に“ニシンのかば焼き” 漁獲量日本一の町で高校生考案 北海道標津町
給食のメニューを考えたのは高校生たちでした。
北海道標津町では町内の小中高校で今週限定メニューの給食が提供されています。
大人の発想にはない高校生の斬新なアイデア料理。
込めた思いは「ふるさとへの思い」です。
子どもたちの大好きな給食。
道東の標津小学校では、今週はいつも以上に楽しみな時間です。
それもそのはず。
14日のメニューは、ことし標津町が漁獲量日本一だったというニシンのかば焼き。
実は今週、町内の全ての学校で、ニシンをはじめふるさとならではの特別なメニューが提供されています。
(小学生)「すごくおいしかったです」
(小学生)「ちゃんとニシンの骨も食べられるし、ニシンの味が出ているからおいしいです」
このメニューを考えたのは標津高校の生徒たちです。
地元の食材をおいしい給食にできないかとアイデアを出し合って決めました。
14日は標津でたくさん獲れているニシンを活用。
味だけでなく、地元が誇る豊富な食材を学んでもらうことも狙いです。
(記者)「ニシンが標津で獲れていることを知っていましたか?」
(小学生)「知らなかったです。こんなに獲れていることに驚きました」
高校生が考えたメニューは今週の月曜から金曜までの5日分。
いずれも地元で獲れたシカ肉やホタテなどを使用しています。
斬新だったのが月曜日のメニュー。
見た目は普通のカレーですが、隠し味に使われているのはなんと「羊羹」です。
マチを代表する銘菓を使用していて、ほんのりとした甘さが癖に。
自宅で作るカレーの隠し味にもおすすめだということです。
高校生らしい自由な感性で給食のメニューを考えた標津高校の生徒たち。
メニュー開発でなにより心がけたのは、これまで育った地元への感謝の気持ちでした。
(高校生)「町全体に恩返しができたらいいなと思って作ってみました。おいしいので食べてみてほしいと思います」
(標津高校 工藤有紗教諭)「今回のプロジェクトで本当に地域の多くの人にサポートしてもらったので、さらに地域に恩返しできるように来年度も活動していきたい」
高校生の斬新な発想で小学生がふるさとの味を学ぶ。
地元食材の魅力を知る標津町の“食育”はこれからも続きます。