卵不足「エッグショック」再来は? 迫る年末年始 価格や鳥インフルの状況に気をもむ洋菓子店も
ことし養鶏場での高病原性鳥インフルエンザが相次ぎ、卵不足の状態「エッグショック」にもなりました。
一時期の品薄状態はいまは落ち着いていますが、年末年始のかき入れ時、気になるデータの存在も。
「卵のいま」をひも解きます。
買い物客のほとんどが手に取っていくのは「卵」「卵」「卵」です。
(岡本記者)「卵の特売日を迎えている北区スーパーです。こちらの卵の値段はご覧の通りですが、この量、たくさん並んでいます」
Sサイズ・1パックで通常は税抜き198円の卵。
特売日は168円で集客にもひと役です。
(買い物客)「前から比べると量が多くなっているから高くても買いますよね。必要であればね」
(買い物客)「手に入りやすくなりましたよね。あの頃結構並びました」
ことし3月以降、高病原性鳥インフルエンザの感染確認が相次いだ道内。
千歳市では道内で過去最大規模となる、およそ120万羽が殺処分されました。
一時、店頭から卵が消え「エッグショック」と呼ばれる卵不足に。
価格は一時1キロあたり365円まで上昇しましたが、秋頃から入荷が安定し、11月時点では275円と値下がり傾向です。
(マルコストアー 山川悟史社長)「全体的には極端に高かったりそれから安くなることは無いですが、(道内産は)若いニワトリなので、産む卵は小玉傾向です。大きいサイズの卵はまだ全道的に品薄です」
一時より手に入りやすくなった卵ですが、ここにきて不安の兆しも…
特別天然記念物の「タンチョウ」が生息する道東の鶴居村です。
(日村カメラマン)「入り口には消毒マットが敷かれていて、靴底を消毒してから入場する決まりとなっています」
タンチョウも鳥インフルエンザが4例確認されていて、エサの周りに消毒液をまくなど厳戒態勢をとっています。
道内では今シーズンに入り、野鳥からの鳥インフルエンザは既に29例が確認。
これは過去最も早いペースで、またエッグショックを引きおこしかねないと不安も広がっています。
(ドルチェヴィータ 安孫子美保さん)「ホールケーキ、生クリームの物がやっぱりクリスマスには出るので」
バームクーヘンにカステラ、ホールケーキなど1日で使う卵の量は10キロ以上。
札幌市清田区のこちらの洋菓子店にとって、卵は欠かせない材料の1つです。
まさにクリスマスの準備が本格的に始まる店では、鳥インフルエンザの影響に気をもんでいます。
(ドルチェヴィータ 安孫子美保さん)「今この時期にもしあのような状況になると、ケーキ屋にとっては大ダメージです。本当にお菓子が作れないというか、ダメージが大きくってしまうのでそれは考えたくない」
食卓になくてはならない「卵」。
いまもエッグショックの不安と隣あわせの日々が続きます。