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【海水浴シーズン】人気の「SUP」で海に転落…どうすればいいのか 水のレジャーを安全に楽しむ方法《新潟》

2024年8月3日 7:45
【海水浴シーズン】人気の「SUP」で海に転落…どうすればいいのか 水のレジャーを安全に楽しむ方法《新潟》

本格的な夏を迎え、海や川でのレジャーを楽しむ人が増えている一方、相次いでいるのが水の事故です。人気が高まるマリンレジャーを安全に楽しむ方法を取材しました。

海水浴シーズン本番

これからのシーズン多くの人が楽しみにしているのが海水浴や川遊びなど水辺のレジャーです。

海水浴客
「毎年新潟来ています。すごくいいビーチばっかりなので」
「泳いでいると楽しい。(海に)たくさん行きたいです」

相次ぐ水の事故

一方で、毎年、全国各地で相次ぐ事故。7月19日には神奈川県の相模川で中学生が溺れて死亡。

また、兵庫県では海水浴場で遊んでいた5歳の男の子が沖に流され、その後、死亡しました。

着色剤で離岸流を調査

水に潜む危険。新潟市の海水浴場で「ある現象」の調査が行われました。

海上保安庁の職員などが海に流したのは環境に無害な着色剤。

「離岸流」の調査です。

離岸流とは

海岸に打ち寄せられた波が沖に戻ろうとするときに発生する強い流れ。

これが離岸流です。

巻き込まれた場合、浅瀬にいてもわずかな時間で沖に流されることがあるといいます。

実験の結果 60メートル沖へ

こちらは上空から撮影した映像。

着色剤がみるみるうちに流されていることが分かります。

今回の実験では約15分で60メートルほど沖へと流されました。

第九管区海上保安本部によると去年夏、県内では海での遊泳中の事故が25件発生。

このうち11件は離岸流の影響で沖に流された可能性があるということです。

あわてると体力を奪われる

巻き込まれると抜け出すことが難しいと言われる離岸流。

新潟海上保安部 小野裕也 次長
「慌ててまっすぐ戻ると体力も奪われます」

浜に平行に泳ぐ

流れに逆らわず、浜に対して平行に泳ぐことで抜け出すことができるといいます。

新潟海上保安部 小野裕也 次長
「もし沖合に流されるということがあれば海岸に水平に移動して逃れる。海岸に平行に動くということを念頭に入れてもらいたい」

人気が高まっているSUP(サップ)

こちらは近年、人気が高まっているマリンレジャー「SUP(サップ)」。

ボードの上に立ち、「パドル」と呼ばれる水かきを使いながら水面を進むアクティビティです。

体験した人
「もともとやるつもりなくて海の家で『貸し出しをやっていますよ』と声かけてもらって、やってみようかなと。波がなくてもバランスとりながら進めるからすごく気持ちいいです」

気軽に楽しめる

免許などは必要なく、ボードの持ち運びも簡単なことから気軽に楽しむことができます。

一方、その気軽さから知識や装備が足りないまま沖に出てしまい、戻れなくなるケースも増えているといいます。

転落してしまったら…記者が体験

万が一、沖で転落してしまったら…。

海上保安庁の協力のもと、記者が体験してみました。

転落してしまっても、パドルを離さずに持つことが事故を防ぐ「コツ」だといいます。

なかなか上がれない

しかし、パドルを離してしまいます。

そして、なかなかボードに上がることができません。

記者
「全然、上がれなかったので、初心者の人とか慣れてない人はすごく大変だと思います」

泳ぎに慣れていても

一方、泳ぎに慣れている海上保安庁の職員。

しかし、ボードに上がるのに、2分以上かかってしまいます。

体に引き寄せ あわてない

転落してしまった際はまずはボードを表向きにしてボードと足をつなぐコードがしっかり付いていることを確認。

体の方に引き寄せ、あわてずに上がることが重要だということです。

ペットボトルを浮き輪代わりに

また、近くで溺れている人がいた場合、水などを入れて投げやすくしたペットボトルを渡すことで、浮き輪代わりにすることもできるといいます。

釣りでの利用者も

新潟海上保安部 松野寿郎係長
「最近は釣り好きの方が釣りをするための手段としてSUPボード乗っている方が多い。釣りやレジャーの趣味の前に、海に出るのであれば、海のことをまず知っていただきたい」

正しい知識を身につける 状況を確認する

水辺のレジャーを安全に楽しむために。

海上保安庁は正しい知識を身に付け海や川の状況などをよく確認することを呼びかけています。


2024年7月26日「夕方ワイド新潟一番」放送より

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