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【上越新幹線】意外な利点があった  東京発新潟行き新幹線の終電が繰り上げへ 改正の影響を徹底検証《新潟》

2024年2月3日 19:00
【上越新幹線】意外な利点があった  東京発新潟行き新幹線の終電が繰り上げへ 改正の影響を徹底検証《新潟》

2024年の3月、四半世紀ぶりに変わる「東京発新潟行き」の新幹線の終電。
その背景には、私たちの生活に迫る大きな問題が・・・。
しかし、終電が早まることで思わぬ利点もあるようで。終電改正の影響について徹底検証します。

終電の東京発が20分早まる

2023年の11月、JR東日本が上越新幹線の終電を20分繰り上げることを発表しました。現行の下り線の最終電車は、東京を出発する時刻が21時40分で、新潟に着くのが23時52分。

なのですが、2024年の3月16日からは、この時間が20分早まります。
東京発が21時20分。そして新潟に着くのが23時25分となります。到着時間自体は、27分早まる計算となります。東京発が20分早まるとなったら、仕事のスケジュール管理等がまた少し変わってきそうです。

上越新幹線の改正は下り線のみ。上り線は改正なしということで、影響はないということでした。
今回、この改正に至った理由と今後どんな影響が考えられるのかを取材しました。
どうやら意外な変化もあるようです。

「えー良くないですよね」

お仕事の方も、東京でレジャーを楽しむ方も、東京発新潟行きの新幹線の終電は21時40分という記憶で定着している方も多いのではないでしょうか。それもそのはず、上越新幹線新潟行きの終電ダイヤ改正は、1998年12月以来、26年ぶりとなるのです。この改正に利用客は・・・。

新幹線利用客
「帰るギリギリのタイミングが早まるわけじゃないですか。良くないと思います」

「良くない、東京に長くいたいと思うので、それが20分早まると20分の遊べる時間がなくなるんじゃないか」

「自分はそんなに夜は使わないので、別に困らないかなと思います」

反応はそれぞれでした。

理由は夜間のメンテナンス作業

前回のダイヤ改正から四半世紀、なぜ今終電が早まるのか。

理由は「夜間のメンテナンス作業」です。
新幹線は日々、終電から始発までの電車が走っていない夜間に作業を行っています。
日常業務に加えて負担となっているのが、開業から40年経った上越新幹線の設備老朽化。リニューアル工事、さらには地震対策など様々な工事が増加しています。それに加えて、ダイヤを改正せざるを得ないほど問題となっているのが「人手不足」です。

工事責任者
「昨今の状況としては、工事の担い手の確保が非常に厳しい状況となっております。少ない人員で大型機械を使った工事方法、これに転換しているところであります」

JR東日本管内の工事の担い手は、この10年間でおよそ20%減少。人手不足の影響は鉄道業界にも及び、私たちの生活にも影響が出始めています。作業時間の確保を理由とした終電のダイヤ改正は、今回が史上初。それほど深刻な問題となっているのです。

工事責任者
「増加する工事を実施していくためには、終電の繰り上げが必要不可欠です」

「ライブの帰りを急がなきゃ」

新幹線の終電の20分の繰り上げで、どのような影響が考えられるのか話を聞くと。

新幹線利用客
「ライブの帰りを急がなきゃいけないことが困るかもしれないです」

新幹線の終電は、スポーツ観戦やコンサートなどのイベント後に利用する方も多いですよね。例えば、野球やコンサートの会場として代表的な東京ドームから新幹線の終電に乗るには、最寄りのJR水道橋駅を出る時間がどのくらい早まるのかというと。

東京ドームは何時に出発する必要がある?

今までは21時16分に水道橋駅を発車する電車に乗り込めば終電に間に合いましたが、終電が20分早まると、20時52分の電車に乗らないと間に合いません。(約15分前に東京駅に到着する想定、1月10日現在のダイヤを基に計算)

また、新潟駅で新幹線の終電の利用に利用目的を聞いてみると・・・。

新幹線の終電利用客
「仕事で(新潟に)前日入りです」
「仕事です。東京の方で得意先との飲み会がありました」

最も多かったのが、ビジネスでの利用です。3月から終電が早まることについて印象を聞いてみると。

新幹線の終電利用客
「どちらかというと困ります。(東京で)仕事をしてから新潟に来たりするので」
「東京で夜遅くまで仕事があって、急いで乗り込むという場面がこの前もあって。新幹線がこの時間まであって良かったという局面がいくつかあったので、短くなるのはショックかもしれないです」

利便性が高まることもある

新潟駅・長岡駅では新幹線の終電が早まる一方で、この改正でより利便性が高まることも。それが「在来線への乗り換え」です。

現行ダイヤの新幹線の終電に乗ると、新潟駅も長岡駅も全ての在来線の運行が終了しているため、在来線に乗り換える場合は終電の1本前の新幹線に乗らなければなりませんでした。

ですが、3月からは終電に乗っても在来線に乗り換えられるようになるため、東京にいられる時間が30分長くなります。

新発田駅利用者は

新幹線を利用した終電が長くなる駅の1つ、JR新発田駅前で話を聞くと。

新発田駅の利用者
「いいと思います。やっぱり飲んで帰ってくる人は、遅い方がいいっていう人もいると思います。なかなか悩むけどもいいと思います」
「せっかく東京に行くなら長くいたいので、嬉しいなと思います」

新津駅利用が便利になる

終電が早くなって困るという声もある一方で、新幹線プラス在来線を利用される方にとってはいいこともあるようです。「新潟一番」調べにはなりますが、今回のダイヤ改正で最も県内で便利になった在来線の駅をご紹介します。

それが「新津駅」ご利用の方々です。今回、新幹線のダイヤが変わったことで、うっかり新幹線を長岡駅で降りそびれてしまっても、新潟駅経由で帰ることができるということになります。これも1つの安心材料となりそうです。

便利な乗り方を探ってみては

終電の新幹線の到着が23時25分になると、新潟交通の最終の萬代橋ラインのバスも利用可能になります。

繰り上げで意外な利点も見せる今回の新幹線ダイヤ改正。自分にとって便利な乗り方、お得な乗り方を探ってみるのもいいかもしれません。


※2024年1月10日放送「夕方ワイド新潟一番」より抜粋

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