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新潟の名産「笹団子」がピンチ そのワケは? あの動物も関係 《新潟》

2024年8月8日 20:26
新潟の名産「笹団子」がピンチ そのワケは? あの動物も関係 《新潟》

新潟を代表する「笹団子」。これからお盆の帰省を迎え、多くの人が求める新潟の名産がいまピンチに直面しています。その理由は高齢化に、全国で問題となっているあの生き物が関係しているといいます。

ササで包んだ郷土食。

新潟の名産「笹団子」です。

こちらの道の駅では地元産のササを使って作っているといいますが、いまこのササが不足しているといいます。その理由は…

〈生産者〉
「ササは年々採る人が少なくなって。1年間なんとかストックして間に合わせるようにしているんですけれどぎりぎりの状態で先のことが心配」

ササの“採り手”不足というのです。

収穫はどうやっているのでしょうか…

私たちはベテランの採り手に同行しました。

「30年くらいやってる」

ササは和菓子などでも使われるため形が良く、虫に食われていないことが条件です。手際よくササを選び、多い人は1日数千枚のササを採るといいます。

「年寄りだもの、年だもの採る人いないもの、全然」

さらに。

Q)どうして採る人が減少?
「クマ」

県内でクマ被害が相次いだため、山間地で行うササの収穫を敬遠する人が増えています。

収穫したササを買い取っている村上市の丸大大滝商店です。

採れたササを、自社工場で殺菌・洗浄し、全国の飲食店などに出荷しています。

倉庫にはたくさん積まれていましたが

〈大滝社長〉
「8万枚しかないです。いるのは何百万枚もいるから。今は本当にひっ迫している状況です」

こちらに納めていたササの採り手はかつて1000人以上いましたが、今は200人程度に。年代は70代から80代が中心です。

〈大滝社長〉
「年々少なくなっています上手な人も亡くなったり病気になったりけがしたりして」

買取価格を上げるなどして“ササ不足”に対応しています。

〈大滝社長〉
「うちは真空パックをしたりレーザーカットもしたりササに付加価値をつけて。ないながらになんとかやっていきたい」

夏の帰省シーズンの中、「笹団子」に欠かせないササ。

飲食店や和菓子店などから、ササの需要があっても供給が足りない状況が続きます。

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