「タイムリミットの意識を」石破首相に訴える家族の思い 拉致被害者救出を求める集会 めぐみさんの母・早紀江さん 娘を奪われた悲しみを訴える
北朝鮮による拉致被害者の救出を求める集会が東京都内で開かれました。横田めぐみさんの母・早紀江さんなど拉致被害者の家族は「日朝両政府にタイムリミットがあることを強く意識してほしい」と訴えました。
石破首相や林拉致問題担当大臣なども参加した国民大集会。
横田めぐみさんの母・早紀江さんが登壇し、娘を奪われた悲しみを訴えました。
〈横田早紀江さん〉
「本当に発狂するようなことでした。毎日、新潟の浜辺を泣きながらめぐみの名前を呼びながら『どこにいるの』って言いながら歩き回ったことを覚えています」
1977年11月15日、早紀江さんの娘・めぐみさんは新潟市内の中学校がらの下校途中、北朝鮮の工作員に拉致されました。
娘を奪われてから47年…
早紀江さんは88歳となり、当時13歳だっためぐみさんは還暦を迎えました。
再会を願いともに活動を続けてきた父・滋さんは、娘に会うことができないまま4年前に亡くなりました。
めぐみさんの弟・拓也さんも残された時間の短さを訴えます。
〈めぐみさんの弟 横田拓也さん〉
「万が一、親世代が亡くなった後に拉致被害者が日本に帰国できたとしても心から喜ぶことはできない。日朝両政府はこのタイムリミットがあることを強く意識してほしい」
曽我ひとみさんと共に拉致された母・ミヨシさんもまだ帰国を果たせていません。
〈曽我ひとみさん〉
「毎日毎日心配でたまりません。母と半世紀にも近くなるこの年まで一度も会えないなんて本当に悔しくてたまらない」
2002年以降、ひとりも実現していない拉致被害者の帰国。
当時、横田さんの家族が開いた会見には拉致議連の会長だったこの人(石破首相)の姿もありました。
あの時、政府は北朝鮮の情報をもとに「めぐみさんは死亡した」と家族に伝えていました。
石破首相も同席していたといいます。
〈石破首相〉
「横田早紀江さんが、私はその場面をありありと覚えているのですが『私は信じない、そのようなことは信じない。めぐみは生きている』というふうに叫ばれた。それが私のこの問題に取り組む原点でもあります。あの言葉は耳に残って離れることはありません」
石破首相は、めぐみさんの父・滋さんの涙も隣で見ていました。
〈石破首相〉
「時間はあまり多く残っていない政府として国家主権の問題であるという認識のもとこの問題解決に向け取り組んでまいります」
今回で総理との面会は13人目…
政府はこれまで「拉致問題は最重要課題」と何度も繰り返してきましたが解決の糸口はつかめていません。
〈横田早紀江さん〉
「本当に日本はこんなことでいいんでしょうか。大事な人材をたくさん失っていいんでしょうか。もっともっと私たちは真剣に国民全部が自分の子どもだったらどうするだろうかという思いで皆をこちらに引き戻すことを一生懸命に応援していただきたい」
一日でも早く愛する家族との再会を…
切実な思いを、政府に託します。