身近に潜む“闇バイト”による犯罪 簡単に検索 SNSが犯罪の入り口に 《新潟》
“闇バイト”による犯罪が全国で相次いでいます。
ことし6月、新潟市で発生した強盗未遂事件で起訴された男は闇バイトを通じて犯行に及んだ可能性もあります。
専門家は身近なSNSが犯罪の入り口になっていると警鐘を鳴らしています。
SNS上にあふれる「闇バイト」の求人……
「犯罪へ誘い込まれる」情報と私たちは“隣りあわせ”ともいえるもしれません。
<学生>
「広告とかでたまに流れてくるくらいですね。見たらちょっと気にしないようにして飛ばす感じです」
しかし、闇バイトに手を染める若者が全国であとを絶ちません。
ことし4月、都内の質店に押し入りショーケース割ったうえで高級ブランドの財布などを奪った疑いで少年ら3人が逮捕されました。
3人は「闇バイトに応募した」などと話しているということです。
新潟市でも……
6月、貴金属などの買い取り専門店に押し入り、強盗未遂の罪で起訴された名古屋市に住む設備工・長友龍斗被告、20歳。
捜査関係者によると「闇バイト」を通じて犯行に及んだ可能性があるということです。
高額な報酬の支払いを示唆しながら犯罪の実行者を募集する闇バイト。
警察庁のまとめによるとSNSを使った募集に10代や20代の若者が自ら応募し、犯罪に加担するパターンが多いということです。
身近に潜む闇バイト……
敬和学園大学で行われていたのはサイバーパトロールです。
警察官の指導のもと、インスタグラムで「裏バイト」と検索すると……
<学生は>
「いま『#裏バイト募集中』で投稿が317件って出ている」
「『リスクなし』とかそんなわけないだろみたいな……」
「『#受け子』で調べたらいっぱい出てきました」
学生はSNSで闇バイトの募集を発見、警察に通報しています。
一方でこんな意見も……。
<学生は>
「裏っていうことを抜かして『バイト』という言葉にひかれる面はあると思います。これだけ出ていたらちょっと欲しいですもんね」
「投稿を目にする頻度が増えれば増えるほど当たり前になってきちゃってダメっていう意識や闇バイトの深刻さみたいなのが軽薄になっているのかなって、気軽に『やってみよう』ができちゃう」
簡単に検索出来てしまう現実―
警察によりますと応募する動機として多いのが「遊ぶ金欲しさ」で、連絡をとってしまうと脅されて抜け出せなくなってしまうということです。
<サイバーパトロール指導をする敬和学園大学 一戸信哉教授>
「普段から親しんでいるもの(SNS)を使うので警戒感はどうしても緩んでしまうということもありますし、こういう機会に学生も勉強して それ(対策を)社会の中に広げていくことが大事だと思う」
警察は闇バイトは「バイト」ではなく「犯罪」だとして絶対に応募しないよう呼びかけています。