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135年の歴史に幕 黄色い表紙の「タウンページ」大分県版紙の発行終了へ 背景に携帯電話の普及など

2025年2月4日 18:55
135年の歴史に幕 黄色い表紙の「タウンページ」大分県版紙の発行終了へ 背景に携帯電話の普及など

企業の電話番号などを掲載しているタウンページ、実は紙での発行が大分県内では2025年5月で終了します。
その背景などを取材しました。

◆TOS児玉直輝記者
「100年以上の歴史があるこの黄色い表紙が特徴的なタウンページだが、なんと、大分県版はことしの5月で発行が終了してしまう」

タウンページはNTT東日本と西日本が発行している電話帳で企業の電話番号や住所が業種別に掲載されています。

当初は「職業別電話帳」として発行されていましたが、その後1983年に現在の名称「タウンページ」になりました。

その歴史は明治時代までさかのぼり、当時は個人の連絡先まで掲載されていて中には第3代総理大臣大隈重信の番号もあったそうです。

発行から2025年で135年、タウンページはその歴史に幕を下ろそうとしています。

◆高齢の男性
「現役の時は仕事柄、特に2、30年前はよく使ってた。取引先の開拓に活用していた」

◆大学生
「これ見たことありますか?」「いや無いです」

(Qタウンページていう物なんですけど見聞きしたことは?)
「タウンページ?見たことはあるこういう本を、でもどういうものかは知らない」

使っていない人や見たこともないという人が多い中まだ使っているという人もいました。

◆街の人は
「無くならないでほしい」

(Qそれはどうして?)
「私は携帯で調べたりとか出来ないし、だから色々温泉に入りたかったらこれで調べたりとかしてる」

長年続けた紙での発行なぜ終了してしまうのか、NTTに聞きました。

◆NTT西日本 大分支店事業推進室 山本貴之室長
「1つは皆さんもご承知の通りイ ンターネットの普及、携帯電話の普及があってどんどん紙媒体の利用が減っていっている。もう一つは社会的要請というのもあって、紙削減ということで今回の経営判断に至った」

NTT東日本と西日本によりますとタウンページの広告掲載数は2000年から2023年にかけて94%減少。

広告を掲載する企業の減少などに伴い電話帳の厚さもかなり薄くなりました

また、2023年、NTT東日本と西日本で使用された紙の7割以上がタウンページのために使われたものでその量はおよそ5万2千トン。

紙媒体として維持することが難しい現状がありました。


タウンページに30年以上広告を掲載してきた葬儀社です。

「会社をどこで知ったのか」という客へのアンケートでタウンページを選ぶ人がかなり減ってきていました。

◆風之荘 葬祭部 飯田聡部長
「ここ数年でみると1年に1件2件、ほんとに数えるほどしかないのが実情。ことしの4月からはウェブ版の掲載をお願いしている次第なのでこれからはそういったところに舵をきりながら時代に沿った動きを構築できれば」

タウンページ大分県版は2025年5月の発行をもって終了しインターネット上のiタウンページは運用を続けます。

最後の大分県版の配布の受け付けは3日から電話やインターネットで受け付けていることです。

最終更新日:2025年2月4日 18:55
    テレビ大分のニュース