地価公示 変動率は住宅地・商業地ともに上昇傾向 温泉地・別府市ではマンション建設が活発に 大分
土地取引の指標となる地価が公示されました。
2024年と比べてどれだけ価格が変わったかを示す変動率は県内全体では住宅地、商業地ともに上昇傾向が続いています。
国は毎年1月1日時点の土地の価格を公表していて県内では247地点が対象となっています。
県内の住宅地では前の年と比べた価格の変動率は平均で2.4%となり、8年連続で上昇しました。
住宅地で最も価格が高かったのは大分市金池南1丁目で2024年よりも5000円高い1平方メートルあたり36万7000円でした。
この場所が県内で最も高くなるのは9年連続で価格も調査開始以来、過去最高を更新しています。
一方、県内の商業地では前の年と比べて変動率は平均で2.2%で3年連続の上昇となっています。
最も高くなったのは大分市末広町1丁目のビルの場所で1平方メートルあたり72万4000円で、こちらは7年連続で県内で最高となっています。
◆TOS梅田雄一郎記者
「大分駅の周辺ではマンションが建築されるなど再開発が進んでいます。そうした影響もあり駅から少し離れたこの辺りのエリアも地価が大幅に上がっています」
価格がどれだけ変化したかを示す変動率で見てみると、住宅地では2024年57位だった大分市中島中央2丁目が変動率7.5%で、2025年は3位にランクインしています。
◆不動産鑑定士 脇坂敬規さん
「駅周辺が再開発等によって利便性が増しまして、(中島エリアも)人気、需要が戻ってきたのかなと思います」
「中心部の希少性も相まってさら に需要が高まる、地価も上がったと考えております」
さらに、商業地の変動率では別府市北浜2丁目のビルの場所が変動率6.7%で2位タイとなっています。別府市では、インバウンドなどの観光需要が伸びていて九州横断道路沿いの地点と石垣東の地点もトップテンに入っています。さらに別府市では、近年ある動きも活発になっているといいます。
◆不動産鑑定士 脇坂敬規さん
「開発余地のある別府市の方に近年、事業者さんが進出するのが見られましてマンションは最近、別府市の方で多くなっております」
この理由について不動産鑑定士は、「隣接する大分市中心部のマンション価格が上昇しているため大分市に比べ安い別府市でマンションの建設が活発になっている」としています。
さらに「別府市では観光需要が回復していて景観が良いことや温泉があることも業者が建設を進める理由」と分析しています。