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「人が足りません、仕事が減りません」1か月あたりの教職員の超過勤務は77時間に【長野】

2024年10月3日 21:14
「人が足りません、仕事が減りません」1か月あたりの教職員の超過勤務は77時間に【長野】
教職員組合は3日、教職員の1か月あたりの超過勤務は77時間に上ると発表しました。

♪県教職員組合 相場瑞樹執行委員長
「人が足りません、仕事が減りません、帰れません、日々残業です」
「退職していく同期が増えるのはつらいです。今後40年弱、教員として働いていけるか不安しかありません」

教職員から寄せられた悲痛な声を訴えるのは、県教職員組合のメンバーです。組合が行った今年6月の勤務実態調査では、教職員の超過勤務時間は月に77時間余りと試算されています。

学校の内訳を見ると教科担任制の導入で教員が増えた小学校では74時間余りで約3時間短くなりましたが、中学校では88時間余りで過労死ラインを超えています。

♪県教職員組合 胡桃澤宣光 法制部長
「中学校の部活動についてはこちらの試算ですと、月32時間分ほど超過勤務時間を占めているという結果です」

全国の中学校では部活動の地域移行を進めようと、来年度までの3年間を改革推進期間と定めています。その対象は休日で、平日についてはできるところから移行するためまだ時間がかかりそうです。

♪胡桃澤さん
「人員がしっかり確保できていればもっとこの超過勤務時間が減っているはずであると、私たちは考えます」

県教育委員会によりますと、過去3年間で教員採用選考の志願者は横ばい。県教委は今年初めて、教職員の確保に向けた秋選考も導入しますが…。

♪県教職員組合 岩下啓 書記長
「学校ってブラックで、ちょっと進路選択するときに躊躇してしまうっていう方が出てきてしまっている。人を増やす、それから業務量を削減する、長時間労働に歯止めをかけるための仕組みをきちんと実装していく、そういうメッセージがあって初めて若い方々は学校現場を目指してくださるというふうに私たちは思っています」

未来を担う子どもたちのためにも、学校現場の充実が求められています。
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