清泉女学院大 一部の学部で出願目前で一般入試を中止 大学側「去年の入試で定員の確保ができたため」文科省「信頼を損ねかねず、誠に遺憾」
長野市にある清泉女学院大学の一部の学部で一般入試が出願目前に中止となっていたことが分かりました。
長野市の清泉女学院大学は来年度の共学化に伴って開設する人文社会科学部について1月23日、学生の募集を終了すると発表しました。
定員72人のこの学部について大学は去年10月から12月に特待方式や学校推薦方式の入試を行い、今月6日から、32人と若干名を募集人員とする一般入試の出願が始まる予定でした。一般入試を取りやめた理由について大学側は去年の入試で定員の確保ができたためとしています。
清泉女学院大学
「本学の受験を予定していた受験生の皆さんにはおわびを申し上げます」「結果として合格者が出せない状況の入試をやることに受験生が、本当にそこでそのことが不利益になりやしないか、その前に受験を中止してお知らせした方がより不利益の度合いとして少ないのではないか」
文部科学省による大学入試の実施要項では、「受験生に不利益を与える恐れのある変更は行わないものとする」と定められています。
文部科学省は今回の件について説明を求めていて、大学は事実関係を報告しています。
文部科学省 阿部俊子文部科学大臣
「仮に募集要項を公表した後に入部学者選抜を中止したのであれば、入学者選抜が行われると信じて準備を重ねてきた受験生や保護者、高校関係者を初めとする社会からの大学入学者選抜に対する信頼を損ねかねず、誠に遺憾でございます」
清泉女学院大学は、来年度も年内の入試で学生を確保する方針は変わらないとした上で、精緻な定員の管理をして改善に努めるとしています。