長野駅前再開発 長野市に老舗映画館の存続求める陳情書「映画館を含む新しい施設を」
JR長野駅前で計画されている大規模な再開発事業。タワーマンションの建設予定地にある老舗映画館の関係者が19日、長野市に対して映画館の存続を求めました。
長野市役所に荻原健司市長を訪ね、3710人分の署名と陳情書を手渡したのは長野千石劇場の大澤修治支配人です。
長野千石劇場は74年の歴史がある老舗映画館ですが、JR長野駅前で計画されている再開発事業のエリアにあり、この場所にはタワーマンションが建設される予定です。
こうした中、タワーマンションの中に映画館も入れ、存続させてほしいとして再開発事業を計画する地元の準備組合との調整などを市側に求めました。
大澤支配人
「映画文化を支える映画館をなくすのではなく映画館を含む新しい施設が長野市の新たな文化の発信場所となるようにご尽力いただきたい」
再開発が計画されるエリアは「末広町交差点」の北東およそ0.6ヘクタールのエリアです。長野千石劇場のほか飲食店が立ち並びますが老朽化した建物が多く道路の幅は4メートル未満と狭いため防災面が課題となっています。再開発事業では道路の幅を6メートルに整備する計画です。
再開発事業を担う都内の建設コンサルト会社によりますと、計画されている建物は高さ100メートルよりも低いタワーマンションで、低層階には店舗や事務所、上層階は住宅部分となる予定です。
長野千石劇場を含めた一帯の解体工事は2026年度はじめごろに着手し2029年度の完成を目指しています。
大澤支配人
「映画館に限らず駅出て高層ビルだけに囲まれている場所だと都会と何ら変わらないと思う。長野らしさも残していくべき部分は残すことが大事じゃないかと考える」
テレビ信州の取材に対し準備組合は「詳細を把握していないので現時点では答えられない」としています。