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継続か転換か… 飯田市長選挙 三つどもえの戦い 誰に託す…リニア中央新幹線の開業を見据えた街づくり

2024年10月18日 20:32
継続か転換か… 飯田市長選挙 三つどもえの戦い 誰に託す…リニア中央新幹線の開業を見据えた街づくり

三つ巴の選挙戦となっている飯田市長選挙。2期目を目指す現職に新人2人が挑む構図となっています。

市政の「継続」か「転換」か。各候補の訴えに迫ります。

人口9万5000人余りの飯田市。

リニア中央新幹線の開業に向けたまちづくりや、人口減少対策など今後の市政の取り組みが問われています。

60代・アルバイト
「リニアの駅がいつできるか分からないのでその関係でいろいろある」
50代・会社員
「人が出ていかないように、魅力あるまちにしてほしい」
30代・保育士
「子育ての環境というか、保育園も含めてまだ小さい時の支援が充実するといい」

飯田市長選挙に立候補しているのは届け出順に新人で会社役員の新井信一郎さん・53歳、新人で会社役員の熊谷章文さん・72歳、現職で再選を目指す佐藤健さん・56歳のいずれも無所属の3人です。

■①新人・新井信一郎候補■
「子育て問題はしっかり改めますので。まずごみ袋の無料化。また値上がりしたでね。怒れてしょうない」

新人の新井信一郎さん。2005年から18年間、飯田市の市議会議員を務めました。

「飯田市が変わればこの日本は間違いなく変わります、そして大きく成長できます」

新井さんはリニアの県駅周辺に民間商業施設などの進出を促し、雇用や税収増加につなげたいと主張しています。

また、ごみ袋の無償化や稼げる農業の実現なども政策の柱に掲げています。

「やっぱりリニア。目の前にチャンスがあるのに、100年に一度のチャンスを生かそうとしていない。せっかくリニア計画があるのにも関わらず、それを具現化されていない。それでは若者・女性たちがこの市からますます去っていってしまう」

■②新人・熊谷章文候補■
「よろしくお願いします」「がんばってください」

新人の熊谷章文さん。

1級建築士で、市内の建築設計事務所の所長を務めています。

「南信州を大都市の生活圏として発展させるために南信州を環境未来都市とアピールし、誰もが暮らしたい活力ある街、そして自然環境保全地域として人と動植物の共生を実現します」

熊谷さんはリニア開業を人口増につなげると主張。

若い世代が地域外に流出するのを抑える対策や入札制度の見直しなど行政改革の必要性も強調しています。

「里山のそばには農業が必要。農業があって初めて里山が整備できる。人と動物との共存ができる整備をしていきたい。それが一番南信州の魅力だと」

■③現職・佐藤健候補■
「絶対勝つぞ~勝つぞ」

2期目を目指す現職の佐藤健さん。強調するのはこの4年間の実績です。

「これからは、環境が飯のタネに、 産業のタネになる時代です。産業を軸とした産業活性化をしていくそんな未来を環境文化都市としての未来を皆さんと一緒に描いてまいります」

佐藤さんが描くのが環境を軸にしたまちづくり。

関連産業の集積を進め、若者や女性が地域で働く場所の選択肢を増やすと訴えます。また、リニアの県駅については駅前広場の一部供用を始め、にぎわいをつくるとしています。

「環境を軸に産業を活性化させていく。むしろ環境をテコにして、街を活性化していく、そんな街をぜひつくっていきたい」

■ リニア ■
飯田市の今後を占う大切な選挙。

3人が口をそろえて争点に挙げるのがリニア中央新幹線の開業を見据えた街づくりです。

新人・新井信一郎候補
「現職を含めて公園型ということは行政主導の街づくりという。そうではない。私は(駅前を)民間の皆さま方に進出していただいて開業前から民業の皆さん方が商売できますから」

新人・熊谷章文候補
「東京を中心にすればたった45分で、通勤可能な距離に生活圏がある。人口増加につながる、こんな理想的な夢の話がリニア」

現職・佐藤健候補
「もちろん駅前は玄関口として非常に重要ですので、世界の人が飯田に来る理由が必要ですから、それがひとつ環境を軸とした街づくりと考えている」

飯田市長選挙の投票日はあさって20日で即日開票されます。

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