火の用心 消火器の正しい使い方・購入する際のポイントは【長野】
空気が乾燥し暖房器具の使用が増えるこの時期、火の取り扱いには注意が必要です。住宅火災を防ぐための対策、初期消火に有効な「消火器」を購入する際のポイントとは…。
ストーブに接触した布団から燃え広がる炎。これはストーブが原因となる火災の実験映像です。
空気が乾燥し火災が増える傾向にあるこの時期。長野県内では先月28日、佐久市臼田で住宅1棟と物置を全焼する火事があり、住人の90歳女性が亡くなりました。先月末から今月にかけて北佐久郡軽井沢町や長野市などでも住宅火災が相次いでいます。
県消防課がまとめた去年の月ごとの火災発生件数では、3月と4月に次いで12月が多くなっています。
松本広域消防局予防課 三村智香主査
「寒くなってきますと暖房器具で火の使用が多くなってきますので、火災が増加する傾向にあります」
県内で去年1年間に発生した建物火災の出火原因で最も多かったのは「コンロ」。次いで「ストーブ」です。
松本広域消防局予防課 三村智香主査
「ストーブの周りに可燃物を置かない、特に上のところに物干しをしたりとか、ストーブの周りは整理整頓して周りに火が付かないような環境にしていただくことは重要」
また長袖を着る冬場はコンロを使用する際に服に火が付かないよう、気を付ける必要があるといいます。そしていざという時に備えて家庭に置いておきたいのが「消火器」です。正しい使い方を聞きました。
松本広域消防局予防課 三村智香主査
「消火器を安全な位置に持ってきます。目安として2~3メートルとしてください。安全ピンを抜きます。ホースを火元に向けたらレバーを握って消火薬剤を出す。この時に燃えているもの、全体に薬剤がかかるようにして火が収まってきて近づいても安全だと感じたら、徐々に近づいて燃えているもの全体にしっかり薬剤をかけるようにしてください」
消火器には使用期限があるため、期限が切れていないかなど日ごろから点検しておくことも大切です。
松本市のホームセンターではストーブや暖房器具を使い始めるこの時期、消火器を買い求める人が増えるといいます。
綿半スーパーセンター松本芳川店 毛利賢人さん
「実質のところは(大きいサイズの)ほとんど10型も6型、4型も初期消火の能力的にはあまり変わ
らないです」
ポイントは「放射時間」です。4型が約13秒、6型で15秒、10型で14秒と、消火剤の出ている時間の差が小さいことから家庭用には軽量で使いやすい4型6型と呼ばれる大きさの消火器がおすすめです。また薪ストーブの近くに置きたいのが…。
綿半スーパーセンター松本芳川店 毛利賢人さん
「万能消火剤となる砂ですね」
バケツなどに砂を入れておくと、いざという時に砂が温度を下げて酸素を遮断し、初期消火に有効だということです。ほかにも火の出た鍋に入れるタイプの消火剤などもあり、店では初期消火ができる備えをしてほしいとしています。