おいしいリンゴを見分けるアプリ開発 AIにリンゴ1250個分の外見・糖度・熟度などのデータ蓄積 さらに農家の“目利き”も学習
おいしいリンゴを見分けられる方法とは?
長野市のベンチャーがAIでリンゴの品質を評価するユニークなアプリを開発しています。
信州特産のリンゴ。街の人の見分け方は?
長野市出身
「尻(底)のところが黄色くなっているのが一番いい。いろいろあるけど一番はそこ」
上田市出身・20代
「色ですかね。赤みが出るとおいしいのかなと思って」
韓国出身・70代
「もうちょっと赤くなったら。唐色がおいしいです。自信はないけど私が選ぶときはそういうふうに選んで食べます」
人によって分かれるおいしいリンゴの見分け方。そんな中、ユニークなアプリ開発が進んでいます。
取り組んでいるのは、長野市の農業ベンチャー。
5年前から開発を進めてきたのは、リンゴの品種「サンふじ」のおいしさをAIを使って評価することができるアプリです。きっかけは若者の“リンゴ離れ”でした。
シナノアグリ 太田英行社長
「若者が果物をあまり買わないと。スイーツだったら1個500円でも買ってくれるのに、リンゴ500円だと買ってくれないと。ぜひAIでおもしろがってもらって果物の良さを知ってもらう、そういうきっかけにしようと思い始めました」
AIにはリンゴ1250個分の外見や、糖度、熟度などのデータを蓄積。そこに加えて学習させたというのが、農家の“目利き”です。
中野市で代々リンゴ農家を営む武田浩明さん。
地元の卸売り業者で青果担当としても働いていて、そのプロの目利きをAIに学習させました。
武田園 武田浩明さん
「農家ってこういうのを食べている。傷ものとか。だけどこれもお尻の色が抜けて、質感とか、おいしそうだなと。自家用で食べるならいいなと」
実際にアプリに通してみると…。
AIがカメラで捉えた外見と蓄積したデータと瞬時に照らし合わせ、5段階で評価。見た目は悪くても味は3.7。真ん中以上の評価が付きました。
Q.いかがですか武田さん
「こんなもんだな!ははは!」
武田園 武田浩明さん
「大事に作ったものを評価してもらえると、それが消費者に選んでもらえるとものすごく生産者として頑張れるなと」
太田さんは今後、アプリを使ったリンゴ狩りなどを開いて精度を高めていきたいとしています。